＿34 ページ35
·
＿＿岸
横断歩道へついた途端に信号は赤へ
くそ、タイミングわりー、、
あと30秒
・・・・20秒
・・・5、4、3、、
岸「·········ｯ！」
1になった瞬間走り出した
頼む、間に合え
信号が赤の時に見失ってしまった後ろ姿
ただひたすらに探していく
半分諦めかけて、ビルの角をまがったとき
岸「··········ｯ！！！！」
まさに探していたその人を見つけて再び走り出した
間違えねーよ
間違えるはずがない
ずっと、
小さい時からずっとお世話になって
父子家庭だった俺にとって
母親みたいな存在だったんだ
大口を開けて笑うとこも
お人好しなとこも、全部がAにそっくりで
少し擦りむいただけで涙目で心配してれたり
毎日俺と妹を夜ご飯に誘ってくれたり
俺たちが少しも"寂しい"って思わないように
常に笑顔で、明るくて、優しくて・・・
ありがとうだけじゃ足りないくらい
沢山のものをもらった
Aと連絡がつかなくなった頃と同じくらいに
あなたとも連絡がつかなくなった
やっと見つけたんだ
もう後には引かない。いや、
引けねーよ
その人に追いつくと、迷わず腕を掴んだ
すると一瞬肩がビクついて慌てて振り返ったその人
「··········ｯ？！」
俺の顔をみると、これでもかというくらい目を見開く
「··········ゆ、優太、よね、？」
岸「··········そうだよ、ゆきこさん」
何年ぶりかに会ったAのお母さん、ゆきこさんは
声を震わせながら俺の名前をよんだ
·
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 988人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：木苺 | 作成日時：2023年1月25日 23時
