ワガママ (ページ26)

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＿＿岸

岸「·········どういうことだよ、れん、」

廉「そのまんまよ、オーラスで、」

岸「·············意味、わかんねーよ、」

混乱して目線が定まらないのが自分でもわかる

廉の見間違いだろ？

似てただけだろ？

理解するより前に言い訳ばかり考えてしまうのは

きっと信じたくないから

受け入れたくないから

今まで、誰が聞いてもAが悪いって思う喧嘩話でも

「それはしょーがねーな！」って受け入れてたし

どんな愚痴でも聞いて、常にAの味方だったよ

でも、ごめん。A、

今回ばかりは、お前のこと庇いきれねーよ·······

なんで、

なんで来た、、？

100％の確率で紫耀に会うライブという場に

なんで自分から、

別れを告げた側からわざわざ来たんだよ········

Aのことは俺が1番分かってるって思ってた

理解してるって思ってた

幼なじみってことに誇りをもってた

けど、、もうお前のこと、

岸「··············全然、理解できねーｯ、」

神「···············ねえ、」

海「·····ん？」

神「·····もう、やめよ」

岸「···なにが？」

ずっと沈黙だったじんが口を開く

じんはどこか覚悟を持った目で、俺達を見据える

神「·········Aのこと、考えるのやめよ」

岸「·······ｯ、」

海「···じん、」

神「そもそも、俺らは割って入れるような立場じゃないんだよ」

「2人の問題なんだよ」小声で呟かれたその言葉は確かに俺の耳に届いた

分かってる。そんなのとっくに分かってる

2人とどれだけ親しくても、

幼なじみでも、メンバーでも、友達でも、

"恋人"の間に第三者は入るべきじゃない

それを改めてじんに思い知らされた

それから皆、Aに関することは話さなくなった

・・・それは紫耀を含めて

鍵を開けて玄関に足を踏み入れると

飾ってあるメンバーとAとの写真が目に入った

メンバーに囲まれてとびっきりの笑顔を魅せるAは

隣にうつる紫耀に優しく腰を抱かれている

岸「·······ｯ、、」

prrrrr＿＿

＿＿この番号は現在使われておりません

衝動でかけた電話

前掛けた時聞いた留守電アナウンスはもっと残酷な現実を突きつけるものに変わっていた

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