校内１の不良と付き合うことになりました

待ち時間 ページ4

学校終了のチャイムが鳴る


先生の気の抜けたさようならを右から左に流し、僕は自分の机から離れず、その時が来るのを待った



「なんだ暗杉、教室使うのか？」


「先生‥‥はい。ちょっとだけ」


「そうか。じゃあ使い終わったら鍵をかけて職員室まで届けてくれ」


「ぁ、はい」


「勉強熱心なのはいいことだ」


「ははは‥‥」



先生は嬉しそうに教室から出て行った

僕は自分で言うのも何だけど、頭がちょっと良い



おかげで学費の半分は払わなくて良いことになってる


お母さんに迷惑をかけたくないし、僕はただ勉強して、堅実な道を歩んでいけばいいんだ。そうすれば、誰にも迷惑をかけずに済む



なんだかただ待っているのも落ち着かなくて、夏休みの課題を終わらそうと漢字や数学のドリルを進めることにした



夏休み前に、課題に取り組んでいるのは僕だけかもしれない
そんな、ちょっとした優越感を感じながら進めていると



−−−ガラッ。



乱暴に開けられた扉に、肩が飛び跳ねる



「お前か。この手紙書いたの」



その人は、紛れもなく彼だった

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