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…
ほぼ1ヶ月ぶりに会う慎くんは
私の腕を掴んだまま、無言でエレベーターから降りると
そのまま人気のない場所を探すように歩いた。
『慎くん…、離して』
慎「嫌です」
『…怖いよ』
慎「…なんで、僕のこと避けてたんですか?」
慎くんは私を壁際まで追い詰めると、閉じ込めるようにして両手を壁についた。
『避けてない』
慎「避けてました。何で?」
『…』
慎「僕のせいで…北人さんと何かあったんですか?」
『無いよ』
慎「だって…、」
『っ本当に無いって!』
慎「じゃあなんで!」
『…嫌いだから』
慎「…え」
『嫌いだからだよ。ヴァンパイアが』
きっとまた、傷つけてしまう。
こんなの八つ当たり。
最低…。
何も、分かってない。
慎「…俺は、好きなんです」
『…え?』
慎「Aさんのことが、好きです」
『そんなの…っん、』
言葉を遮るように、慎くんの唇が蓋をした。
慎「分かれよ。ばーか」
そう言い放って何処かへ消えた慎くんは、少し、涙目だった。
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alice(プロフ) - 更新待ってます (2022年7月4日 21時) (レス) id: a80118f41e (このIDを非表示/違反報告)
ぺんちゃん(プロフ) - 更新ありがとうございます。いつも楽しみに読ませていただいてます! (2021年3月14日 20時) (レス) id: 7b5e02d7f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:やのかん | 作成日時:2021年3月8日 16時