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『で、何で私が慎くんと寝て……?』


慎「昨日Aさん何でかすごい緊張してたので、リラックスしてもらおうと思って一緒にお酒飲んでたんですけど、Aさん、…ふふっ、笑っちゃうくらい弱くて…すぐ爆睡しちゃったんですよ」


『え…!?ご、ごめんなさい、全然覚えてない』




その後も話を聞いていくと、ベッドまで私を運んでくれた上に

私が飲み散らかした机の片付けだったりとか色々してくれたらしく。




慎「Aさんの寝顔なんてもう滅多に見られないだろうなと思って、シャワー浴びた後寝顔見に着たんです。そしたら俺も服着てないのにいつの間にか寝てて…。驚かせちゃってすいませんでした」



おまけに私はなんて勘違いを…。

自分で聞いてて頭が痛くなる。




『本当にすいません…』


慎「まあ、可愛い寝顔に免じて、ですね」




そう言って、意地悪に口角を上げてみせる。




『うう…お礼どころか迷惑ばっかりかけちゃって、本当に申し訳が』


慎「大丈夫ですって 笑。そもそもこれも俺が来て欲しくて連れて来たんですよ?ね」





慎くんって、年下のはずなのに何処か大人びてて

それでいてどこか抜けてたりして

たまに先輩である私のことをバカにしたり

でも結局は優しくて


すごく、不思議な人だ。




慎「お腹空いてませんか?なんか食べましょう」


『う、うん。え…でも慎くんは?ご飯、食べたの?』


慎「…僕は大丈夫です」


『っでも、昨日から飲んでない…よね?』


慎「そうですけど、Aさんのは飲んじゃダメだって、分かってます。Aさんが嫌がることはしたくないんです。…ほら、AさんはAさんのご飯食べてください」




そう言って、私から背を向けて寝室を出ていく慎くん。

あれは多分、私に気を遣ってくれてるんだよね。

気を遣ってるっていうか、我慢してるって感じだった。


このまま迷惑だけ掛けて帰るなんて、できないよ…。






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ビスケ(プロフ) - 更新ありがとうございます(;_;)このお話大好きです! (2020年8月22日 2時) (レス) id: bc03353a58 (このIDを非表示/違反報告)
吉野さんちのブー(プロフ) - 初めまして^ - ^ いつも楽しく読ませて頂いてます!次 更新される日を楽しみに待ってます! (2020年3月27日 1時) (レス) id: 960cc76f85 (このIDを非表示/違反報告)
かれん(プロフ) - 二人部屋からきました!この作品もとっても面白いです!次回の更新待ってます (2020年3月12日 13時) (レス) id: dcea1dee4c (このIDを非表示/違反報告)
ジェイ - はじめまして!このお話、不思議な感じで面白いです!私ランページも好きだし、ヴァンパイア系のお話大好きなんです!更新楽しみにしてます! (2020年3月12日 9時) (レス) id: ccbc10a53d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:やのかん | 作成日時:2020年3月11日 19時

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