vol.255 兄貴ごちです🙏🏻✨ ページ7
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2021年 8月30日
青森公演を終えた翌日、昼の便で俺たちは東京へ帰ろうとしていた。
少し目線を下げれば、隣には見慣れたシルバーアッシュ。
その目がキラキラ輝いて目移りする先は、駅弁コーナーだ。
ちなみに両手には青森のお土産とやらを既に買い込み済みで、最後の追い込みだと本人は言っていた。
多分アホなんやとは思う。
「か、壱馬さんどれにしよう…めっさいっぱいある…！」
「好きなのでええやろ」
「ちょ、即決！？待ってくださいよお、置いてかないで！」
「…なにで悩んでるん？」
「や、全部美味しそうだなあって」
「ほんまにお前は…。俺の分けたるからせめて選択肢絞りや」
「え、私お肉派なんで海鮮は大丈夫です」
「…」
「いだだだなんで！？」
さも当然のような顔をして人の善意を踏み躙ってくれた軽い頭には、両拳でぐりぐりとマッサージをしておいた。
これも勿論、お兄ちゃんからの善意である。
少し離れたコーナーで飲み物を選びに行った慎からは、またやってるよとでも言いたげな視線を感じる。
こっちだって好きでこんな風になってるわけやない。
俺だってこんな愛すべきポンコツを、そういう目で見たくて見てるわけやない。
できることなら一時の心のバグであって欲しいと何度思ったことか。
恋のライバルがどうとか、会社的にお付き合いはどうとか以前の問題で、本人自体が超難問な恋愛なんて、流石に取り扱った事が無い。
早々にリタイアできたら良かったものの、気付いたらここまでズブズブと沼にハマってしまっていたのだ。
元々どちらかと言うと世話焼きな方やったし、後輩を可愛がるのも好きだった。
ポンコツ具合で言ったら昂秀ともいい勝負なこいつをリーダー達は手を拱いていたし、少し世話を焼いたら懐かれ(?)て、気付けば専属の世話係のようになっていたのが始まりだったと思う。
当時は自分も頼られることに満更でもなかったし。
それらを重ねていくにつれて、この素直かつ可愛げだけでできているような生物に絆されて、大抵の事はこの笑顔を前に許してしまうようになってしまった。
自分で言うのもアレだが、それはもうガバガバ勘定である。
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も。(プロフ) - 美紀さん» コメント、お心遣いありがとうございます！🥲🙏🏻✨暫くは毎日更新していきますので、良ければお付き合いください！✨ (2021年10月2日 14時) (
レス) id: 0f1c4a8bf0 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - ランぺ大好きです最高ですコロナウイルスに気をつけてくださいね (2021年10月2日 10時) (レス) id: e19dcb272d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：も。 | 作成日時：2021年10月1日 22時
