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Story:21 ページ21

咲良Side



咲良「んっ…」


腕の方に重さを感じて目を覚ました。





ここは……病院。




重さの正体は…



咲良「……、大樹さん?」


大樹「ん………、っはっ!咲良っ……」


咲良「あの、昨日はありがとうございました」


大樹「あ、それは全然…何にもできなかったし
  ってそんなことじゃなくて大丈夫なの?」


咲良「え、あぁ……、はい。
  どこか痛いとかは…ないです。」


大樹「そっか………」


咲良「………。」


大樹「…あの、さ聞いていいのかわかんないけど
  なんであの時間に、あんなところに…?」


咲良「っ………。」



本当のことを言ってもいいかなって

思ったりもした。

グループは違えど、他の人たちの何倍も

長い付き合いの先輩だから。


でも、

よくよく考えてみれば

私の病気を知っているのはメンバーだけ。

あと、マネージャーは知ってるか。


私は、止められるのが嫌だったから

HIROさんにすら言っていない。


だから、それを

言うのはかなりの勇気が必要だった。


それで、結局………。


咲良「メンバーと喧嘩しちゃってww
  そしたらいきなり金縛りにかかって
  動けなくなって、車が
  突っ込んできてっていう
  なんとも言えない不幸の連鎖です…w」


なんて、突拍子もない嘘をついた。


そしたら、


大樹「………なんで笑ってるんだよ…。」


咲良「え……」


いつもの大樹さんからは聞かないような

低い声が私の耳に届いた。


大樹「なんで、笑ってるの?
  目は全然笑ってないのに…。
  他になんかあるんじゃない?」


咲良「………。」




大樹さんはきっと私を心配して

こう言ってくれてる。

それはもちろんわかってる。


でも…

私は笑いたくて笑ってるわけじゃない。


嘘笑いでも、愛想笑いでも

してたほうが気が楽だから

体が、顔がそうなってるだけなの。


だから、私は

大樹さんの言葉に少し腹がたった。


いつもならそんなことないのに……、


気づいたら私は、

長くいた先輩にも

こんなことを思ってしまう

ひどい人間になり下がっていた。

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matsuhi1214(プロフ) - 続き 楽しみにしています! (2021年3月6日 7時) (レス) id: 083d73e97d (このIDを非表示/違反報告)
なの - 理香さん» いつもコメントありがとうございます!コメントめちゃくちゃ嬉しいです!今後ともよろしくおねがいします! (2021年2月25日 16時) (レス) id: 82303c3eec (このIDを非表示/違反報告)
なの - ありがとうございます!更不定期更新ですが今後もよろしくお願いします!!! (2021年2月25日 16時) (レス) id: 82303c3eec (このIDを非表示/違反報告)
理香(プロフ) - 受験勉強ご苦労様です!続き楽しみです。 (2021年2月22日 8時) (レス) id: cc5fb30d6c (このIDを非表示/違反報告)
#かずほくいつまこ - 続きめっちゃみたいです! (2021年1月31日 21時) (レス) id: 26ef1f84d5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なの | 作成日時:2020年6月1日 21時

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