私が頑張る意味は…[THERAMPAGE]

Story：18 ページ18

樹Side



最近、いやもう1週間くらい。

俺たちはまともに咲良と話していない。



当たり前だけど病気のこともあるから

心配で、部屋を見に行った。




ｺﾝｺﾝ

樹「咲良、入るよ。」


咲良「………うん、」

ｶﾞﾁｬ


咲良「どう、したの？」


部屋に入って見えたのは

いつもの元気で明るい咲良じゃなくて

目の下にくまがあって

髪の毛もボサボサで

散乱している布団の上で生気を奪われたような

顔をしている、

そんな咲良だった。



樹「咲良………」


咲良「……、いっちゃん、私ね…
　 ダンス諦めようかなって思ってる。」


樹「えっ…………？」




耳を疑った。


だってあの咲良が

ダンスを諦める……？


そんな言葉を咲良が発するなんて

思ってもいなかった。


むしろ…

「私、絶対治すから待っててね！」

なんて元気に言うものだと思ってた。



咲良「みんなには申し訳ないけど、、
　 ちょっと……難しいや…。」


樹「でも………、サポメンのときから
　 ずっと一緒にやってきたじゃん！！
　 これからもちゃんと支えるか……」


咲良「樹、……
　 私は、、みんなが思うほど
　 強くないよ……、。」




そう言って

部屋を出ていった咲良。



俺はその咲良の背中を見て、

ただただ悔しくて辛かった。

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