絶対的王者【RAMPAGE】

#10 Itsuki side ページ12

樹side




友也『...さっきから何かっこつけたことばっか
言ってるけどかっこ悪いし

お前らしょせん元は3軍だろ?』


...は？あいつ何言ってんの?


友也『陰口叩かれ暴力ふるわれ、

自分がやられたことやってて楽しいわけ?』

壱馬『本性出しやがったなこのクソ狐...!!』

友也『絶対的王者かなんか知らないけど

結局は仲間の輪に入れなかった
"残念"な人間の集まりなんだろ?』


その瞬間その場にいた俺らの何かが切れた

そしてそれと同時に何かを叩く
乾いた音が聞こえた



壱馬『A...?』

『最っ...低....!!』



Aが転校生の頬を思いっきし叩いていた

俺らは目の前の光景が信じられずに
ただ固まることしかできない



『壱馬の言葉がかっこつけてる...?
バカじゃないの

間違ったことを正当化してるあんたの方が
よっぽどかっこ悪い...



確かに皆ずっと苦しんできた...

けど壱馬達は1度たりとも暴力をふるたっり
絶対にしない！！』

壱馬『A...』

『拓磨の時だってそうだった！

拓磨に口論で押し負けたからって殴って！』

拓磨『.....』

『あんたのこと絶対に許さない

絶対に地獄に叩き落とすから』



そう言うと転校生に背を向けて
歩きだしたA


追いかけなきゃいけない...

Aを1人にしてはダメだってわかってるのに



声のかけ方がわからない


でも...



壱馬『Aどこ行くん?

俺も一緒に行く！』




壱馬さんはいつもAの側にいる

まるでそれが当たり前かのように





友也『...っ


本当に気にくわない奴しかいないな』




そう言って立ち去っていった転校生


俺はただそれすらも耳に入れずに
ただ2人の後ろ姿を黙って見つめていた



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