【ヒロアカ】雄英高校ヒーロー科の落第生 (ページ3)

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No.1 はりさけろ入学ページ3

毎年300を超える倍率の正体───

一般入試定員36名
18人ずつで、なんと2クラスしかない。

「机に足をかけるな！雄英の先輩方や机の製作者方に申し訳ないと思わないか！？」

「思わねーよ。てめーどこ中だよ、端役が！」

緑谷が緊張の面持ちで1年A組の教室の扉を開けると、そこには “緑谷的怖い人 2トップ” が言い争いをしていた。

「ボ…俺は私立聡明中学出身、飯田天哉だ」

「聡明〜〜〜！？くそエリートじゃねえか。ブッ殺し甲斐がありそだな」

飯田「君ひどいな。本当にヒーロー志望か！？」

ブッコロシガイ！？なんて青ざめた顔をしている飯田が、扉から顔を覗かせる緑谷の存在に気付いた。

飯田「俺は私立聡明中学の…」

緑谷「聞いてたよ！あ…っと僕緑谷。よろしく飯田くん…」

飯田「緑谷くん…君はあの実技試験の構造(・・)に気付いていたのだな。俺は気付けなかった…！君を見誤っていたよ。悔しいが君の方が上手だったようだ！」

緑谷(気付いてなかったよ！？)

爆豪「デク……」

そんな会話を教室の入口の近くで交わしていると、後ろから可愛らしい声が聞こえた。

「あの…」

その小さく可愛らしい声が、緑谷と飯田の視線を引く。

「教室…入ってもいいかな？」

コテンと首を傾げる彼女。

淡い水色の長い髪は無造作に揺れ、オッドアイの持ち主である彼女の左眼は髪色とよく似たターコイズブルー。

緑谷「はあぁっ！ごめ…ごめんなさい！どっどうぞ！」

緑谷は顔を真っ赤にして動揺しながら端に寄った。すると、

『ありがとう。私、水樹A。よろしくね』

そう言って彼女は微笑んだ。絵画になるほどの美しい笑顔だった。

Aは緑谷と飯田を暫し見詰めてから、爆豪の席の後ろに座った。

緑谷(そうか…水樹さんは名簿順で言えば、かっちゃんの後ろで…かつ僕の前の席なんだ…！)

そう考えると、緑谷の顔は更に真っ赤になった。