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Q10.ご注文はわたしですか? ページ10

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「ただいまお伺いしまーす」

きょうは夕方からバイトがあった。もうすぐラストオーダーの時間でちょっと疲れてくる。しかも今日フロア人足らんし。気だるげにハンディを手にして呼ばれた卓に向かうと、知っている顔と、知らない顔。

「「あ」」

すこしバックルームで作業している間に、先生が来てたらしい。いや、なんで先生が!そして、先生の隣のやたらオレンジの男性は!なに!派手すぎる!

「なに、ざわくんとこの生徒?」
「わー、てつやは話しかけんで」

てつや、と呼ばれた人は、うちのメニューを店員しか知らない略記で次々と注文していった。

「俺とこいつはね、学生の頃ここでバイトしてたんだよ」
「え!先生も!?」

じゃあ、先生もあのバックルームとか、キッチンとか、パントリーを出入りしてたってこと?なんだか運命みたいで嬉しい。

「そんなことより、Aバイト許可届けだしてるの?」
「え、出してない」
「お、それは指導だな」

先生の冗談っぽい言い方。もし他の生徒でも、こんな対応なのかな。ていうか、先生の指導ならいくらでも受けれるな…いかんいかん。仕事に集中せねば。

「間違えてもいいから復唱いらんよ!ざわくん俺ドリンク取ってくる〜〜」

優しいのだか面倒なんだかよく分からないことを言って、てつやさんという人はドリンクバーに行った。そんなてつやさんに聞こえないように、すこし声を潜めて。

「Aに会えて嬉しい」

先生はにこりと笑った。

「…わたしも」

そして、先生はわたしの手をゆるくとって お仕事がんばってね と言った。
触れられた手がさらさらとくすぐったい。その後、わたしは先生の卓ばっかり意識して取り皿を割ったりした。




「ありがとうございました、」

閉店間際まで居座る客って嫌いだけど、てつやさんと先生はラストオーダーになると締め始めていいよ!と促してくれた。わたしも、帰っちゃうのさみしかったから、ギリギリまで先生たちにいてもらった。

「Aちゃん」

お会計を終えた時、てつやさんが振り向いて、

「ざわくんの事よろしくね!」

って、右手をあげた。

先生は、なんだか照れた様子でてつやさんのことを急かしていた。手には、車の鍵。夏に花火をみにいったときの、あの車の鍵。

わたしは、てつやさんに手を振り返すように見送り、友だちにもざわくんと呼ばれていた事実にくすりと笑った。


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Q11.指導しましょうか?→←Q9.先生の気持ち、伝わってる?



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遥乃。(プロフ) - miさん» いえいえ! 首を長ーくして待ってます! (2018年11月8日 0時) (レス) id: fb9388dbfe (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - 遥乃。さん» 優しいお言葉ありがとうございます(T_T)自分のペースで更新していきます〜 (2018年11月7日 9時) (レス) id: 1f8135c296 (このIDを非表示/違反報告)
遥乃。(プロフ) - まぁ、盗作は論外ですが。 (2018年11月6日 1時) (レス) id: fb9388dbfe (このIDを非表示/違反報告)
遥乃。(プロフ) - miさん» 遅れるも何も、好きな小説を好きな時に好きなように書くサイトなんですから、気にしちゃダメですよーw 実際の小説家たちみたいに締め切り日があるわけでもないし。 (2018年11月6日 1時) (レス) id: fb9388dbfe (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - 遥乃。さん» 遅れて本当にごめんなさい!待っててくださると嬉しいです〜〜!! (2018年11月4日 21時) (レス) id: 1f8135c296 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:未詞 | 作成日時:2018年6月25日 16時

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