coming-out (ページ8)

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Hiratsuka side

いつもドジをしてしまう俺を笑いながら支えてくれる。

俺にとってずっと彼女は自分を助けてくれる最強で最高のパートナーだ。

事件の日の朝のことだった。

『翔馬、忘れ物してる！シャツ！ズボン！裸で踊ることになるよ！笑』

『あぁぁぁわすれてたぁ～』

いつもと同じ忘れ物のお話をしてた。

平塚『行ってきます』

『行ってらっしゃい。気をつけてね』

そう言って笑顔で手を振る彼女が、可愛くてたまらなかった。

あの夜、変な電話で背筋が凍り向かった先には

大好きな彼女が倒れていた。

なんとか、微かだけど息がある。

最悪の事態ではあるけど落ち着いてしまった俺がいて。

彼女を失った檜山、湧が泣き叫ぶ姿を見て、

落ち着いている場合じゃないと我に帰った。

病院で話を聞いても、

-目を覚ませばいいが、可能性は低い-

とのことだった。

普通の幸せでいいと思ってた。

毎日隣で笑ってくれる人がいて、

2人でたくさん笑い合って。

それが1番幸せだった。

あの日、その幸せを壊した。

そんな殺人犯たちを俺は許さない。

弱くてヘナヘナしてた俺を強くなろうと背を押してくれたのは

湧の彼女だった。

～

『いざと言うときに守ってくれる、そんな人が隣にいてくれるって

当たり前なのかもしれないけど、本当に心強いし嬉しいんだ。

大好きな人の背中ってさ、世界で1番かっこよく見えるじゃん？』

そう言って笑って湧と顔を見合わせ笑う姿を見て

俺も彼女にそう思ってもらいたいと強く思ったんだ。

平塚『俺も、、俺も強くなりたい。湧、お願い。

色々教えて欲しいんだ』

『湧は手厳しいし、優しくないかもよ？笑』

平塚『それでもいい。守りたいって思う子ができたんだ』

湧『やっと平塚に彼女ができるか』

平塚『まだ告白もしてないよ！』

～

湧の背中が大好きで、湧に守ってもらえることが幸せだと言っていた湧の彼女は

最後までみんなを守った。

俺の彼女のことも守ってくれたんだ。

俺は他の誰よりも多分湧の彼女と話すことが多かった。

いつも湧カップルに恋愛相談に乗ってもらってたから。

だから病院で彼女の安否を知り触れた後、

湧の彼女の方へ足が向かってた。

『たくさんたくさん、ありがとう。命をかけて守ってくれてありがとう。

これからは俺らが命をかけてでも犯人を見つける。』

そう言う俺の横で湧が泣き続けていた。

真っ暗で月もない夜だったー

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