coming-out (ページ24)

今日:9 hit、昨日:16 hit、合計:22,580 hit

. ページ24

Hiyama side

青木も、平塚も、竜生も、陸人も、あじもみんな目を覚さない彼女の元へ毎日通ってる。

うっちーも毎日彼女ちゃんの元に行って、でっかい声で話し続けて笑わせてる。

みんなが求めているのは普通の幸せだ。

もっと早く手を引いてれば、

世間で呼ばれてるPODなんか早く辞めてれば

俺と湧は彼女を失うことはなかった。

みんな幸せでいられた。

みんなの幸せを守れなかったんだ。

自分達の過去をいくら悔やんでも

2度と彼女と笑い合った日は帰ってくることはない。

青木達は少しでも早く、またあの幸せな日が帰ってくることを待ち望んでる。

そんなメンバー達に、復讐なんてやらせちゃダメなんだ。

隣で手紙を読んで大泣きする湧に

『湧さん、これから言うことはただの俺の勝手な意見と思って欲しい。

賛同できなかったら無視して欲しい。

俺1人でやるから。』

湧『ん？？？』

『彼女が生き延びたみんなは彼女と笑い合った日がまた来ることを待ち望んでる。

こんなこと言ったらあれだけど、俺たちはもう2度とそんな日は来ない。

だから、8人でPODとして動くのはもうやめよう。

俺と湧、2人でやる。

これ以上、闇に手染めちゃったらさ、

あいつら引くに引けなくなる。

また彼女さんを失ってしまう可能性がある生活なんて
送らさせたくない。

俺らは失うものなんてない。

2人で復讐のために動くんだ。

俺は湧を絶対に死なせない。』

湧『俺だって檜山を死なせない。

あいつが残してくれたこの子が大きくなった時

笑ってお前のお母さんは強い女性だったんだって

話してやりたいんだ。

2人で動こう。

みんなの辛い顔を見るのはもうごめんだ』

こうして俺たちは2人で動くことにした。

辛くても苦しくても、絶対に逃げ出さない。

俺の守るべき人が1人増えた。

湧、俺は自分の命をかけてでも絶対湧を死なせない

………………………………………………………………………