coming-out (ページ14)

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Waku side

あれから病院で最終的な2人の死亡が確認された。

俺の彼女は、出血過多で死亡。

檜山の彼女は致命的な場所をやられてしまい即死だったそうだ。

俺の彼女も檜山の彼女も集中治療室に運ばれたが間に合わなかった。

間に合うも何もあの現場でもう、命が尽きてしまっていたのだから。

檜山の彼女はすぐ檜山の元へ運ばれてきた。

『先生！！先生、俺の、、俺の彼女は、、』

先生『元木さん、少しいいですか。』

先生から呼ばれるってことは何か大きなことがあったのか、

そう呼ばれついていくと

先生『彼女さんからなにか聞いていませんか。』

『なにかあったんですか』

先生『元木さん、私からお伝えすることは

とても今後を変える大きなことになります。

冷静にお聞きください。

彼女さんのお腹にはお子さんがいました。

そして奇跡的にお子さんの命を救うことができました。

どなたのお子さんか調べるまで時間がかかりますが必ずお調べ致します。

お子さんを彼女さんのご両親が育てることになるのか、

元木さんが育てることになるのか

お考えください。』

『たしかに、、

最近太ったんだって

でもお腹太ったにしては大きくて、

何でだろうって病院で検査しようって

ずっと勧めてたんです。

あの会わせて、、会わせてくれませんか。

あいつが最後まで守り切った子に会いたいんです』

先生『わかりました。ですが早期出産ですので

とても小さいです。

こちらへ。』

『先生、誰の子か調べなくていいです。

俺、育てます。ちゃんと育てます。

その子が大きくなった時に胸を張れるお父さんでいたいんです。』

静かに頷き、"こちらへ" と誘導してくれる。

連れてこられて中に入るととても小さい子のそばに彼女の名前が。

先生『撫でてあげてください。』

『手、、握った、、』

そう呟いた俺の目から大粒の涙が溢れて、その涙が止まることはなかった。

彼女がいないで生きていける自信もない奴が、

子供を育てられるかなんて無理に決まってる。

でも俺はずっとずっとそばに彼女の生きていた証を残したいんだ。

彼女が自分の命をかけて守ったこの子を、

今度は俺が一生自分の命をかけてまで守り抜くんだ。

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