15〈過去編〉 ページ16
❁⃘*.ﾟ
Aside
『………兄さん』
私は、５歳の時に亡くした兄さんの写真を見ていた
写真の中の兄さんは、優しく、明るい笑顔を浮かべている
兄さんが生きていた頃の吉良家は、いつも笑いに包まれていて…
その中でも特に明るく中心的な存在だった兄さんは、妹である私のことをこれでもかってくらい大事にしてくれた
そんな大好きな兄さんを死に追いやられた、”あの事故”…__
ー１０年前ー
今でも、そして生涯忘れることは無いであろう10年前の事
「A、サッカーやろっ!!」
『うん!』
サッカーボール片手に誘ってくる兄さんと、それに頷く私
吉良家では当たり前の光景だった
「父さん、良い?」
「えぇ、もちろん良いですよ。ただし、2人とも怪我だけはしないように気をつけてくださいね
A、お兄ちゃんの言うことをよく聞いて、お兄ちゃんから絶対離れたらいけませんよ。」
『はーい!』
「よしっ、じゃあ行ってきまーす!!」
「行ってらっしゃい(微笑)」
・
本当に、本当に楽しい時間だった
兄さんに優しく教えてもらいながら夢中でボールを蹴って、追いかけて……
私がシュートを決めたらすごく褒めてくれて、それが嬉しくてもっと張り切って…
空がオレンジ色に染まりだしたら「暗くなったら父さんに怒られるし、そろそろ帰ろっか」と言う兄さんと手を繋ぎ、2人並んでお父様が待つ家まで帰った
私は兄さんとするサッカーが、何よりも大好きだった
・
「サッカー留学…?」
そんな時、兄さんに海外へのサッカー留学の話が来た。
家族として、妹として、大好きな兄さんが活躍するのはもちろん喜ばしい事なんだけど、私はどこか複雑な気持ちでいっぱいだった。
大好きな兄さんがいつ帰って来れるか分からない海外へ行ってしまったら、一緒にサッカーが出来なくなる…
兄さんの服の裾をぎゅっと握って涙を堪えてると、兄さんは私の目線まで屈んで「A、大丈夫。二度と会えないなんてことは無いから、また一緒にサッカーやろ。な？」と笑う
そんな兄さんを私のわがまま1つで困らせたくないと思い、私も笑顔で頷いた
兄さんは、私が寂しくないようにと三日月のチャームがついたお揃いのブレスレットをプレゼントしてくれた後、海外へと発った
ただ、今は激しく後悔している
兄さんと永遠の別れになってしまうのだったなら、泣いてでも、困らせてでも止めてればよかった…と
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ミャー(プロフ) - ベルさん» 間違いは誰でもありますよ (2018年4月17日 21時) (
レス) id: a06fcb94dd (このIDを非表示/違反報告)
ミャー(プロフ) - ベルさん» ありがとうございます！楽しんで頂けてるなら、すごく嬉しいです。 (2018年4月17日 21時) (レス) id: a06fcb94dd (このIDを非表示/違反報告)
ベル - エイリア学園てした。 スミマセン。 (2018年4月17日 21時) (レス) id: bb8a588750 (このIDを非表示/違反報告)
ベル - イナズマイレブンで好きな学園はエイリン学園です。楽しく読ませて頂いています。 (2018年4月17日 21時) (レス) id: bb8a588750 (このIDを非表示/違反報告)
ミャー(プロフ) - アイスプリンスさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2018年1月10日 16時) (レス) id: 9cdeb832d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛麻音 x他6人 | 作成日時：2017年5月22日 21時
