幻想【gnki】 (ページ2)

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第1話ページ2

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俺らがいるキャンパスは学生数が多い。
卒業しても知らない顔や見たことない名前が沢山ある程だから教授も大変そうだ。

でもある程度顔が知れてるやつもいる。

例えば容姿端麗、“高嶺の花”のAAとか、なんでもそつなくこなす優等生瀧川美咲とか、、、

こういう感じでいい方向で有名な奴らも悪い方向に有名な奴らもいる。
例えば、"俺ら"とかな？

知られてる顔ぶれの中でもあのAだけは結構話す方だと思う。

高嶺の花と言われているが手の届かないという印象もほとんどない。

『五十嵐君、教授がレポート出せって言ってたよ。』

「あーわりぃ、すぐ出す。さんきゅー」

こうやって直接言いに来てくれるから。

俺はその優越感を感じるために毎回わざと提出物を出さない。
だからか去年の夏に気になり始めて冬には好きになってた。この姿やAを独り占めしたいと思うようになってた。

Aが知ったらどう思うだろうな。

「……Aはさ、なんで毎回直接俺に伝えてくれんの」

『………だって、五十嵐君だから。』

言葉が喉に詰まった。