Daffodil【番外編】 (ページ32)

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夜会会場エントランス

婦人A「あら？あの紋章は…

モリアーティ伯爵家のじゃない？！」

婦人B「そうね！アルバート様だわ！
近くにロックウェル伯爵家の馬車もないし…お一人で来られたのかしら？

ねぇ少し待ってて一緒に会場に入りましょうよ！！」

婦人A「そうね！
グランシャー様もいらっしゃらないみたいだし！」

婦人B「やっぱりアルバート様よ！今日も本当に麗しいわ…
行きましょ！

…あら？…今出てこられたのは…

…もしかして、ウィリアム様じゃない？！」

婦人A「本当だわ！きっとそうよ！
あの端正なお顔立ち…
いままで見たことないですわ」

婦人B「誰かが声をかける前に早く行きましょう！

…って
あら？アルバート様が手を差し出してるわ…
え？もしかして…まさか…」

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数分前

A「なんだか緊張してきたわ…」

アルバート「大丈夫
私とウィリアムがついてるから」ﾆｺ

ウィリアム「そうだよ

兄さんがどうしても外さないといけない時は僕が隣にいるから」ﾆｺ

A「2人ともありがとう」ﾆｺ
安心した様に微笑む

A「でも、同じデビューなのにウィリアムは緊張しないの？」

ウィリアム「今日は楽しみな事が一つ出来たんだ
ねぇ？兄さん」

アルバート「あぁそうだな、ウィリアム」ﾆｺ

A「楽しみな事？」

ウィリアム「僕も今日は勇気を出して
女性をダンスに誘おうかなって思ってるんだ」

A「あら…そうなの？良い事じゃない！
誰を誘う予定なの？」ﾆｺ

ウィリアム「うーん… Aには内緒」ﾆｺ
ウィリアムは人差し指を口元に当てる

A「…気になる…アルバートは知ってるの？」

アルバート「もちろん」ﾆｺ

A「え～」

ウィリアム「あ…兄さん、A着いたようだよ」

アルバート「では、行こうか」

先にアルバートが降りそれにウィリアムが続く

ウィリアム「こんな感じなんですね」
ウィリアムは珍しそうに周りを見渡す

アルバート「お手をどうぞ」
アルバートは馬車の中にいるAに手を差し出す

Aはその手をとり馬車を降りる

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ｻﾞﾜｻﾞﾜ

ウィリアム「初めての参加だから注目を集めると予想していたけど…」

A「予想より遥かに注目されているわね」

アルバート「まぁ慣れさ」ﾆｺ

そこに1人の男がアルバートの元に寄ってくる
友人A「やぁアルバート…

注目の的のそちらのお二人を紹介してくれよ」