Daffodil【番外編】 (ページ19)

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ルイスとAは2人に向かって駆け出す

ジャック「そうきたか」
ジャックは愉快そうに口角をあげる

アルバート「愛する2人に拳銃を向けるのは心が痛みますがね」
奇しくもヘレナがゲーム前に冗談半分で口にした状況が実現し、アルバートも苦笑いをする

ルイスとAは2手に分かれて別の茂みへと潜り込む
2人の動きに呼応してアルバートとジャックも小屋からの狙撃を警戒しつつ、左右に展開する

A「遊びとはいえ、貴方に銃口を向ける時が来るなんてね」

アルバート「私もこんな日が来るなんて考えてもいなかったよ」

A「貴方を撃つのが私じゃないなんて嫌だったの

誰かに貴方を取られるくらいなら私がってね」ﾆｺ

アルバート「奇遇だね
僕も同じことを思っていたよ」ﾆｺ

Aはアルバートの間合いにはいり蹴りを入れるが
それを難なくアルバートはいなす

A「いなすだけだなんて…優し過ぎるんじゃない？」ﾆｺ

アルバート「Aこそ…全然力がこもってなかったよ」ﾆｺ

Aは一旦アルバートから距離を取り
2人は同時に銃口を相手に向ける

A「ヘレナが言ってた通りになったわね」

アルバート「愛の為に全てを捨てるか…

…私は遊びだろうがAを撃つことは出来ない」

アルバートは構えていた銃を捨てる

アルバート「別の誰かに君を撃たれるくらいなら私がと思っていたが…

君を前にして分かったよ
私にはAを撃つなんて出来なかった

私は愛の為に全てを捨てる

私を撃つと良い」ﾆｺ

A「アルバート…

…貴方も分かっているでしょう？

私も貴方を撃てない

私…アルバートに撃って貰おうとしてたのよ？」ﾆｺ

Aも拳銃を下ろす

アルバート「おいで」
アルバートは腕を広げてAを呼ぶ

Aはアルバートに駆け寄る

アルバート「A…」
アルバートはAを抱きしめる

アルバートはAを抱き止めながらルイスとジャックの戦況を分析する
アルバート「…ルイスは先生の攻撃に対して防戦一方だが…わざと小屋に寄って行ってる気がするな…」

A「…流石に作戦内容は教えられないわよ？」ﾆｺ
Aはアルバートの顔をみて微笑む

アルバート「分かっているよ

ルイスが先生相手にあそこまで出来るなんて驚いたよ
よく鍛錬している証拠だ

でも、やはり先生が優勢だったね」ﾆｺ

A「そうね」ﾆｺ

さして驚いていないAを見てアルバートは考える

アルバート「(これも作戦の内…か？)」