本当の自分 ページ25
『ありがとう。』
声は嫌に響いて聞こえた。
｢これで、私の任務はコンプリートだろ？｣
私もニヤリと笑って、その少女に視線を渡す。
『ほんとうにありがとう。』
昔の私、基、本当の私と、今の私の最後の対談だ。
今の私はA組にもE組にも警戒心があって、自己犠牲欲の塊みたいなニンゲン。
本当の私はE組にいた頃の私の人格と言っても過言ではないだろう。
｢さぁ、交代だ。A組を頼んだよ。｣
『……うん、任せて。お兄ちゃんを、止めてくる。』
2人でひとつ、ひとつを2人で分けた人格。
幼い私がとった、無意識の自己防衛。
2つの人格を無意識の内に上手く切り分けて、使い分けて生きてきた。
全てがわかった今、もうその意味はないだろう。
目を開けよう。
本当の私になって、かっくんに会いに行こう。
叱られに行こう。
それから、ちゃんと全部話そう。
かっくんにも、E組にも、家族にも。
あの日のことを、あの日々のことを、ちゃんと皆に伝えよう。
殺せんせーにも怒られるかな。
プロヒーローは今も大嫌いだけど。
それでも、プロヒーローになるって決めた理由は大層なものなんかじゃなかった。
ただ、守りたかったんだよね。
家族を、仲間を、友達を、自分を。
お兄ちゃんを止めないと。
プロヒーローになって、今までの恩返しをしに行こう。
だから、もう、目を開けよう。
赤羽｢A……。｣
あぁ、呼んでる。私を呼んでる。
あの人が、最愛の人が、かっくんが。
私を待ってる。
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mimi(プロフ) - レモンさん» ありがとうございます。久しぶりに開いたらコメントが届いていて嬉しかったです。マイペースに頑張っていきますので、これからもどうぞ、よろしくお願いします。 (2021年3月29日 3時) (
レス) id: 2c599fbfeb (このIDを非表示/違反報告)
レモン - 続き待ってます！ (2021年3月6日 16時) (レス) id: 1c5187a8cb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mimi | 作成日時：2021年1月4日 22時
