風邪と日常 ページ40
翌日、私はシンプルに体調を崩した。
連絡を入れたら消太くんはわかった、とだけ返す。
というのも、私は体が強くないので、しよっちゅう風邪を引くのである。
ふと、真っ白な天井を見上げていると、昨日の爆豪くんの言葉が脳裏を過る。
今日、俺はお前に負けた、かぁ。
｢爆豪くんはすごいや。｣
緑谷くんと爆豪くんだったら、私は間違いなく、爆豪くんを推す。
緑谷くんはこの社会に憧れを抱いているからか、汚いところは見えてない。
……だから、取り零す、命がある。
そういう所が、平和の象徴にそっくりだ。
対して爆豪くんは、未だ汚いところは見てないものの、
きっとそれを見た時、彼は、この社会を良いように変えてくれる人材だろう。
彼を見ていると、不意に似ていると思う。
学秀くんにも、だが。
｢……似てるよなぁ、優真に。｣
何処か危なっかしいところ。
それでいて芯があるところ。
取り敢えず何でもこなせる天才肌。
に、見えて実は努力家なところ。
彼には期待してもいいかもなぁ。
なんて考えていたら、睡魔に襲われて、気づいたらもう夜だった。
｢んん……。｣
ひんやりとした空気に目を覚ますと、消太くんが私の部屋の窓を開けていた。
｢おかえり。｣
相澤｢あぁ。｣
｢ご飯は？｣
相澤｢食べてきた。｣
｢今日は何したの？｣
それから消太くんから今日の出来事を聞く。
｢マスコミがなだれ込んで来た？｣
セキュリティ万全の雄英高校で、そんなことある？
……ヴィラン、かな。
マスメディアの連中は素人だから、それを手引きした、というか
特攻したヤツがいる。そいつがヴィランだ。
まぁ、何もなかったなら、良いのだけれど。
｢わかった、ありがとう｣
消太くんは軽く返事して、さっさと治せ、なんて少し冷たい言葉を残して自室に戻った。
……心配してくれたくせに。
私は彼が今日、当直だったことは知っている。
……ごめんなさい、プレゼント・マイク。
恐らく変わってくれたのは彼だろう。
……今度美味しいプリン持っていこう。
こんなことを考えながら、また夢の中に落ちた。
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mimi(プロフ) - 菊理さん» ありがとうございます！亀更新ですが、応援してやってください！！ (2020年6月17日 0時) (
レス) id: 2c599fbfeb (このIDを非表示/違反報告)
菊理 - とっても面白いです！更新頑張ってください！応援してます!! (2020年6月16日 18時) (レス) id: c405051fd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mimi | 作成日時：2020年5月14日 21時
