親友だから (ページ19)

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合宿楽しかったねだの、

バスの中でカラオケ大会してたのに

2人とも起きなくて伝説になってたよ

だの

当たり障り無いいつもの話をする

今しか聞けない、と

「ごめんけど、さっきの見ちゃった笑

　先輩可愛いし流石の目黒も

　OKしたでしょ？笑

　もしかして、告白した側？？」

あくまで、いつも通りに、

そう意識して聞いたけど、

何かバレちゃってないかな

こんな時まで振られるのが怖いなんて、

私は誰よりも意気地無しだ

目黒とのこの関係が壊れるのが

何よりも怖いんだ

目『Aはさ、阿部ちゃんの事好きなの？』

「っ、え？」

一瞬言葉が詰まる

関係が崩れそうな質問をいとも簡単にしてくる

でも

目黒にこんなにストレートにものを聞かれた事

あったかな

私もちゃんと素直でありたい

そう思った

「友達として、好きだよ」

目『そっか、じゃあ好きな人は？』

なんで？って思うけど、

今日のこの時間だけは

女友達を演じなくてもいいかなって
　

「いるよ」

えっ

そう言って私の方へ体を向ける

目『俺の知ってる人？』

私が素直でいると

こんな風に食いついてくるんだ

こうなってくると可愛く思えてくる

「よく知ってる人だよ」

合わせている目がきゅるきゅると潤んで

眉尻がさがって、少しずつしょんぼりしていく

目『俺に教えられる、？』

目黒が少し距離を詰める

「うーん、教えられない、かなあ」

んん？と難しそうな顔をする

その様子が可愛くて

っは笑と吹き出す

その様子をみて悪戯な笑顔で微笑む

ばちっと視線が合う

何秒だろうか、

あまりに長く、目黒と目が合うから

ん？と顔で聞いてみる

目『ねえ、A

　好きだよ

　俺と付き合ってよ』

夏風と彼の声がしっとりと耳を撫で、

胸がギュッと熱くなる

こんな事あっていいのだろうか

ぐっとこみ上げてくるものがある

必死に声を振り絞った

「うん、私もずっと好きだよ」

っは笑と声をあげて髪を耳にかける

彼は

ちょっとだけ耳が赤かった

愛おしい

その気持ちで胸が一杯になる

これからは

親友

じゃなく

恋人として

出来ればずっと

隣にいられます様に