親友だから (ページ15)

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『ねえ、どこいくの？』

聞き覚えのある声がする

柔らかくて

低くて

心地いい声が頭の上から降ってくる

ゆっくり顔を上げると

目『2人でどこいくの？』

と阿部ちゃんへ顔を向ける目黒がいる

なんでいるの？

っていう疑問に呆気を取られる私

2人とも身長が高いから

2人が顔を見合わせていると

2人の視界に私は入れない

だけど今は好都合だ

阿『Aちゃんが自販機行くっていうから

　1人で行かせるの心配で、

　俺がついて行こうと思ってさ！

　ね？Aちゃん』

阿部ちゃんの質問に

「、そう、阿部ちゃん優しくてさ

　勘違いしちゃうよね笑」

今まで阿部ちゃんに目を向けていた

目黒が突然私へ一瞬目線を移すと

すぐに戻す

　

目『阿部ちゃん、俺が行くよ、ありがとう』

そう言って私の腕を掴むと足早に歩き出す

えっ、、と驚いて阿部ちゃんを振り返ると

"よかったね"

口パクでそういうと

万遍の笑みで私に手を振る

バレてたんだって恥ずかしくて

ぐっと顔が熱くなる

せめてもの思いで小さく手を振る

後で死ぬほどお礼しよう、

相談乗ってもらおう、、

そう心に誓って

私の前を歩く大きな背中を見つめる

うわあ、こんな

こんなことされたら

期待しちゃうよ、