清爽な優しさ ページ8
なんだかんだありようやく甘味処に辿り着いた。
怒ったのが大分効いたのか到着するまで一言も喋らないで消沈しきった2人だった()
中に案内され、互いに好きな甘味をメニューから選ぶ。
私はカステラ、文次郎は三色団子、留三郎は羊羹を頼み、他愛もない話をしていると甘味が運ばれてきた
「うわぁぁぁ!すごく美味しそう!」
勘右衛門から聞いたとおり、すごく彩り豊かで美味しそうな甘い香りを纏っている
文「確かに、尾浜が言ってた通り美味そうだな」
「でしょでしょ?ほら、たべよたべよ」
3人で手を合わせ各々の甘味を堪能しながら食べる
留「んん!この羊羹、すげぇうまい」
文「確かに、俺の三色団子もそれぞれの味がはっきりしていてうまいな」
「私のカステラもすごく優しい味がして美味しいよ」
満面の笑みで答えると2人はなぜか顔を逸らしてしまった。なにか変なことしたかな?と思ったが甘味を前に余念は消す
「2人が食べてる甘味も美味しそうだね」
留「1口食うか?」
「え、いいの?」
留「おう!ほら、食え」
留三郎によって切られた羊羹が口元に運ばれ、
真剣な目をして頬を少し硬直させた留三郎の普段見せない姿に少し胸が高鳴る
どくんどくんとなる胸の音を今すぐに消したくて口元に持ってこられた羊羹を勢いよく口に入れる
留「どうだ?A、うまいだろ?」
「う、うん。おいしぃ」
留「ははっ。そいつは良かったな」
頬を少し赤く染めながら爽やかな笑みを浮かべ、私の頭を優しく撫でる留三郎はいつもの留三郎じゃないように見えた。
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メープル(プロフ) - 閲覧して下さりありがとうございます!こちら、最新話ご覧になれてますでしょうか? (4月16日 1時) (レス) id: cb2f8718bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:メープル | 作成日時:2024年3月7日 13時