▲ 金魚 _ar_ ページ7
有岡side
「凄い綺麗................」
真っ赤なワンピースを着た彼女は、サラサラの長い髪をなびかせながら微笑む。
「ですねぇ.............」
A先輩の方が綺麗ですよ、なんて言ったらどんな反応をするんだろう。
金魚に夢中になっている彼女の横顔を眺めながらそんな事を考える。
彼女はダンス部の先輩で、いつも良くしてくれている。
俺は1年、先輩は3年。
俺が一番尊敬する先輩だ。
まぁ俺が密かに恋心を寄せている相手でもあるから、こうやって2人で出掛ける事が出来たのはめちゃくちゃ嬉しい。
今日は先輩から「行きたいところがある」と誘われて、たくさんの種類の金魚が売られている店まで来た。
店内には本当にたくさんの金魚がいて、夏にピッタリ。とても涼しげだ。
「有岡くんは金魚好き?」
「俺ですか?まぁ好きっすけど........。」
「私も好きだよ、金魚。
金魚はね、あまり長く生きられない。
__________________私と似てる、」
「え........?」
「あ........んーん、なんでもない!気にしないで?お昼食べに行こっか!!」
「?........はい、」
あまり長く生きられない。
私と似てる、?
どういう事だろう。
あまり長く生きられない、そう聞こえたのは確かだ。
でも、まさか先輩が____________。
「有岡くん、どうしたの?すっごい難しい顔してるよ(笑)」
「あ、えっと........大丈夫です!!(ニコッ」
「ならいいけど...............んー、有岡くん何食べる?」
「俺はぁ........オムライスかな、」
「じゃあ私もそれにしよー」
なんだ、普通だ。
いつもの普通のA先輩だ。
なら、大丈夫かな_______________。
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作者名:SKY & どん | 作成日時:2018年8月22日 1時