残酷な世界にも枯れない花はあります２

繋がり ページ16

『言われてみればここへ来てすぐの頃は眠る度に不思議な夢を見ていた気がする』


「やっぱり？」


『…レン、何故私がここに留まっているかお前は知っているか？』


「Aが此処にいる理由？」


私が此処に来た時には自分の名前さえも分からなかった

記憶が何一つ無かった

そんな中でも私は自分に何らかの使命があるそれだけは分かっていた

『確かに、おかしな点はたくさんある。だが、その夢さえも、明確ではないだろう？』



「ん〜…白黒はっきりさせたいね…」



『レン、お前の念能力は人の記憶を読み取り具現化することができる、そうだったな？』



「え、まぁそうだけどー？」



『私の記憶を6年前のように読み取ることができるか？』



6年前、初めてレンを出会ったときにあいつの念能力で散々な目にあった。濃い霧の中、泣いている声が聞こえてきた

あの時は然程気にしていなかったが、きっとあれも私の記憶の一部なのだろう

もしかすると何か繋がりがあるかもしれない



「できなくはないけど前と同じ記憶を見せることは難しいな…」

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