海のように美しかった君へ【ワンピース】 (ページ43)

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その本こそがきっと、シャーロット家が保護した女の子が求めているものなのだろう。あの島には多くの戦力が集ったが、シャーロット家のほとんどは響子の護衛のために船に残っていた。

響子｢お母様に...会えるんですか？｣

スムージー｢ああ！もう少しで会える！｣

響子｢......よかった。あの人と同じ眠りにつけるのなら、これ以上嬉しいことはありません。｣

どこか遠くに行きそうな目をしてたんだと。数秒先の未来しか見えないカタクリが恐れていたから、それが伝染してスムージーも泣きそうになっていたから、こりゃあ仕方ないかと。小鳥遊の女も笑って許していた。

フランペ｢えっ｣

響子｢死こそが救済みたいなものです。お母様が何も叶えれない世界を憎みはしませんが、お母様が孤独に死ぬのは耐えられない。次の輪廻で誰もお母様を覚えてないなど、私にはとても......ですから、今度は共に死んで、二人で正解を見つけに行くんです。｣

フランペ｢そ、そういうことなの......複雑ね。｣

響子｢私たちが死ぬことはしばらくありませんよ。お母様が最悪の輪廻を阻止するまで、私たちは何度も生き返りますから。｣

響子は希望が見えたことで、動けなかった足が動くようになった。料理も自分で食べれるようになり、今は船の手伝いも自主的に行うようになったらしい。

響子｢お母様......響子が今、あなたを助けに行きます。あなたを助けたら、次は家族です。彼らを全員、助けに行きましょう。｣

その希望も死への近道なんだろうが。この場合、こいつの死は輪廻先の自分に記憶を押し付けるだけの役割って意味合いだろう。でも気付いてるのか？気付いてないだろうなぁ。この世界にはお前の言う輪廻なんて存在しないから、二度はやり直せないんだぜってことに。