度を越えた正義は燃やされてしかるべき ページ1
救えない。また死んだ。グランドという地位さえも、もう一人の私には敵わなかった。友を捨てても敵わないというのか。記憶を奪っても......むしろ、遠ざかっている。
侍の女｢(死ぬのは慣れた。私はいい。けど記憶を持ち越せなくなった彼らにとっては、恐怖でしかないだろう。だから、私が助ける。)｣
訳のわからないあれを殺して、今度こそ終わらせる。私は彼らが生きるすべてを護り、誰も知らないところで命を終える。それですべてが終わるんだ。私が死ねば、私を恨むすべては悪を手放すのだから。簡単な話だ。
響子｢お母様！！！私を見てください！！！｣
終わった。殺した！殺せた！！！
響子｢ねえ...お母様...！｣
殺せた。
殺せたのに、切り落としたのに、どうしてこの影は生きている？
やっただろ。銀時のように自由に、ヅラのように策を練り、高杉のように理性をもって暴れて、辰馬のように商いから得た武器を持って。
響子｢お母様ぁ...！｣
侍の女｢......響子？｣
影がなにかを言ってる。響子の首を落とし、一言。
侍の女｢響子以外殺すって、なに｣
影｢物語は閉じた。さようなら、私。燃えて、燃えて......もう起きないで。｣
響子｢おかあさま？｣
あの人たちの声が一瞬で消えた。あの影が持っていた本が突如燃え、私も見知らぬ島に打ち上げられていた。みんなの声が聞こえない。けど、聞き慣れた声だけがずっと聞こえてくる。
スムージー｢武器は持ったな！これよりエンドポイントへ向かう！｣
響子｢(スムージー......)｣
あんなに真剣なスムージーを見るのは久しぶりね。
ということは、負けたんだ。敗北したんだ。
お母様たちとは、一生会えないんだ。
スムージー｢ん......？響子！？どうしてホールケーキアイランドに......いや、その前に聞きたい。誰に泣かされた？｣
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作者名：琲世 | 作成日時：2022年9月28日 12時
