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10.変な人じゃないのかな ページ11

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ふへへっ、なんて変な笑い声を漏らして、カイは軽く両手を上げてみせた。

「いーよ。ほら、見せてあげる」


そして指を曲げたり伸ばしたりした後、両手で空中を掴むように力を込めた。



ぐっと手から中心に力を送り込むように手を重ね合わせると、カイの手と手の中ににボッと明かりのようなものが宿った。




「……??」


私は眉間に皺を寄せ目を限界まで細めてその様子を凝視した。
…………………なにこれ???



カイはその光の玉を自由自在に操る。
輪になって、細かく弾け、また手元に集まる。

その異様な光景を目の当たりにして、私は驚きを通り越して見入ってしまった。

何かのマジックかパフォーマンスみたいで、その時は純粋に綺麗としか思えなかった。

形や色を変え、一通り手の中で光をくるくるすると、カイはまるで飽きたように玉を後ろにぽいっと投げ捨てた。
光の玉は、地面に溶けるように消えた。



状況がよくわからなくて玉の消えた場所に釘付けていると、カイが歩み寄ってきた。


「ほら。どーう?まだ疑う?」

悪戯っぽく微笑み私に言う。

私は半分わざとわかりやすく目を泳がせて、言った。

「…疑わない。別に信じるとは言ってないからね、あなたがただのマジシャンって可能性もあるし」

…うーん、何かを演じてるみたいになっちゃったかな。そんなつもりはないんだけど。

「あはははっ!、リズって面白いね。まぁいいよ、君は俺のこと信じてるだろうから」

そんな決まってもないようなことを言って、カイはまた笑った。

(…何がそんなに面白いんだろ、)



私が笑えずにいることには構わずに、カイはどこへ行くでもなく歩き出した。

作者の雑談(飛ばしてOK)→←9.変な人について行ってはいけません



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設定タグ:空想、妄想、息抜き、駄作 , 魔法使い , 心、足りない、   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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玖蘭.紅羽@くられん(プロフ) - 雨猫さん» 元、ぽぽっけです!すみません。一回ログアウトしちゃって、、、、お気に入り登録が水の泡になりまして!www心配してくれてありがとう。よろしくー!ぺこっ。って、パクるなァァァ!wwwぺこっ。 (2022年5月17日 8時) (レス) id: 0ac18cbbca (このIDを非表示/違反報告)
雨猫 - あ、元ぽぽっけさんですか!?急に居なくなっちゃって心配してましたw、こちらこそよろしくね。ぺこっ (2022年5月16日 21時) (レス) id: 873394c41b (このIDを非表示/違反報告)
玖蘭.紅羽@くられん(プロフ) - 一ヶ月ぶりにここ開いたー!ログアウト一回しちゃってさ、、、で、全部消えてしまったってわけ。wwwwこれからもよろしくね。ぺこっ。 (2022年5月16日 9時) (レス) @page33 id: 0ac18cbbca (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽっけ(プロフ) - 雨猫さん» ああ、わかるよ。寝れないよね。僕も寝れなくて1時間くらいでやっと寝るかな、、、。w。ぺこっ。 (2022年4月16日 16時) (レス) id: 0ac18cbbca (このIDを非表示/違反報告)
雨猫 - ぽぽっけさん» あーありがとう!僕も最近は…っていうか、布団に入っても寝れないだけなんだけどね…汗 (2022年4月15日 23時) (レス) id: 873394c41b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:雨猫 | 作成日時:2022年4月9日 0時

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