お疲れ様です柊くん2 ページ45
順平side
「Aが怪我を……ッ?!」
朝早くに部屋の扉が叩かれて起きれば、その扉の先にいたのは家入先生だった
家入先生から告げられたのは、Aが任務で怪我をして今は診察室で寝ている
という事実だった
最近は高専にもなかなか帰ってこず、任務が詰め込まれていたのは知っていたが
あのAが怪我をするなんて一大事すぎる
「よっぽど疲れてたんだろうな、呪力も鎌を制御できるギリギリくらいしか残ってなかったくせに自分に術式かけて体調誤魔化してたんだろ」
「そんな……1級呪術師ってそんなに忙しいんですか…?」
「忙しいとは思うけど詳しくは知らないな。まぁとにかく、柊が今使えないのが上にバレるのは都合が悪いんだ、診察室の横の部屋に寝かせてるから見に行ってやれ」
家入先生にぽんぽんと頭を撫でられて僕は頷く
離れていく彼女の背を見つめながら、上にバレると都合が悪い
という言葉に仮説が頭に浮かんだ
彼は高専にとって、どういう存在だろう。味方ならば強い存在
けれど、敵に回る可能性も多い爆弾だ
僕だってそうだが、僕とは違って彼には明確な強さがある
もしも彼が、上層部に目をつけられているとしたら…
「……五条先生なら…知ってるかな…」
「僕がどうしたって?」
「うわぁっ?!ごじょ…んぐ」
「しー…っ、Aが起きちゃうよ」
後ろから口を押えられて、すぐ目と鼻の先にAの寝ている部屋がある場所まで
来たのだということに気がついて言葉を止めた
その様子を見てか五条先生は僕の口から手を離して口角を上げる
「順平もAのお見舞いかい?」
「は、はい。家入先生から聞いて…」
「あぁ、硝子か。それはそうと順平、なにか僕に聞きたいこと…あるんじゃない?」
サングラスの奥の先生の瞳は見れない
けれど、見透かされているようなその口調に思わず目を逸らしてしまった
「えと…その…、Aの多忙について……五条先生なら何か知ってるんじゃないかと…」
「順平も勘づいてたかぁ、鋭いね。僕も前々から睨んではいたんだけど…今回ので確定だね」
スっと顎を引くその仕草で緊張感が走る
だが、すぐに笑顔を取り戻す五条先生の様に間もなくしてそれは解けた
「とりあえず中入ろっか〜、Aの様子も見たいからね!」
「そ、そうですね…」
五条先生があっけからんとしながら扉を勢いよく開く様に
五条先生のせいでAが起きるのではと不安になった
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るぅ - シリーズの初めから見させていただいています。本当に面白いです!私はオリジナルを挟みつつみんなを守る(渋谷事変とか)ようなストーリーが見たいです。もちろん順平は守りつつ! (2021年4月2日 21時) (レス) id: 652744ebae (このIDを非表示/違反報告)
紅丸(プロフ) - 小日向。さん» 柊くんの怪我ネタネタですね!ちょうど下書きに似たようなものがあったので出させていただきます! (2021年4月2日 15時) (レス) id: a89c7750fe (このIDを非表示/違反報告)
推しの幸せを捧ぐオタク - またリクエスト良いでしょうか?呪霊の呪いによって順平君の一人称が名前になってしまったら…(「僕」=「順平(ひらがなでも良し!)」)と言うのを見てみたいんです。きっと可愛いだけじゃ済まさない位可愛くなるんだろうと思うんです…! (2021年4月1日 16時) (レス) id: b126daf9ba (このIDを非表示/違反報告)
せう(プロフ) - モチベ〜〜〜上がってくださいーーー!!!(( (2021年3月31日 23時) (レス) id: 71865eb671 (このIDを非表示/違反報告)
るるむ - 全然関係ないですが個人的には順平だけを守るために高専に入った夢主くんだったけど気づけばみんなのことも大事になってたみたいな更なる成長がみてみたいです! (2021年3月26日 13時) (レス) id: ddfa373cf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅丸 | 作成日時:2021年3月9日 7時