吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話3

やっぱり母は強しってことだよね ページ38

｢《メール見たよ、順平が熱出したって？》｣

『凪さん！お仕事中にすいません…一応お伝えした方がいいと思って…』


ふとスマホに電話がはいり、それを手に取れば順平の母、凪さんからのものだった

調理の手を止めて電話へと出れば、いつものような元気な声が聞こえる


｢《しっかし順平が熱出すなんて珍しいね〜、昔はよく出す子だったけど》｣

『どうやら最近任務続きだったみたいで……繁盛期も終わった頃だと思って油断してました…すいません…』

｢《謝んなくていいよ、体調管理は本人の責任だからね。それよりあの子風邪ひくととにかくご飯を食べないんだけどさ》｣

『一応お粥を作ってるんですが…、なにか特別なレシピとかありますか？』

｢《お、いい食いつきっぷりだね〜、なら凪さん特製の卵味噌粥のレシピを教えちゃうぞ〜！》｣


凪さんはそう言って、気前よくレシピを教えてくれた

と言っても案外簡単なもので、味噌を解いた水でご飯が柔らかくなるまで煮込み

解いた卵をその上からかけて少し混ぜ、あとは放置して卵が固まるのを待つ

普通のお粥よりも味が着いており、卵でまろやかな味わいのこれならば

順平が食べるのも納得する気がする


凪さんにお礼を言ってから電話を切り、お粥を入れた器を持って廊下を進む


『順平、お粥作ったんだけど…食べれる？』

｢あ…っ、A…………わざわざありがとね…｣


扉を開けば起き上がろうとする彼を寝ているよう宥め彼の傍へと寄る

ボクが買ってきた見舞い品にはほとんど手をつけていないようで

凪さんの言う通り熱が出た時にはとことん食欲の無くなるタイプらしい


｢これ…卵と味噌の…｣

『凪さんにレシピを教えて貰ってね、それなら食べるから…って、口に合うといいな』


お粥の中身を見て食欲が湧いたのか、体を起こそうとする彼

しかしどうにも起き上がるのは辛いようだ

その様子を見て、ボクはお粥の中身を少し掬い、冷ますように息を吹きかける

そしてそれを順平の口元へと運んだ

所謂｢あーん｣イベントである。い、いや……別に変なこと考えてないですしおすし

しかし順平もそれに気がついたようで、少し戸惑ったように声を漏らす


｢えっ…あ、あの…｣

『起き上がるの辛いでしょ？大丈夫、授業は休むって言ってあるから』


順平は少し迷ったあと、やはり純粋な食欲が勝つのか、口を開く

そこに粥を流し込めば、美味しいのか彼の表情が綻んだ


なんかこれ……ひなの餌やりみたi((殴

重大なお知らせ、マジで読んで欲しい※ネタバレあるかも→←届くはずの無い手紙が届いた上に返事が返ってくるような話

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