吉野順平ガチ勢が原作をぶっ壊す話3

※甘々のあまちゃんだし致してるのでそういうの読みたい人だけ！飛ばしても話は読めるよ！ ページ15

順平side


今思えば、アルコールによって引き出された言葉は

僕の本心だったのかもしれない


『順平…嫌ならすぐ言って…、止まれるかはわかんないけど…』


落とされたキスはどれも熱い

触れるだけのキスも、噛み付くようなキスも

その全てに彼の熱が籠っていて

何かをこらえるように噛まれた唇に、暑苦しそうにネクタイをゆるめるその姿も

僕だけが見れるAの姿のだと、随分と傲慢な思考が浮かんだ

いや、本当はずっと心のどこかで思っていたのかもしれない

僕しか知らないAを見たい、それを独り占めしたい

今はただ、お酒というアイテムが、それを出しやすくしてくれただけなのだろう

変な羞恥心は薄れ、ただ目の前の彼が欲しい

その欲求が何を意味するか分からないほど、僕も初心ではないし

彼もまたそれが僕からの誘いであることに気づいている

ふと、一際深いキスが唇に落とされた

何度も角度を変えては、まるで果実にでもかぶりつくように

普段の彼とはまた違う、切羽詰まったようなその行動に何故か鼓動は高鳴る

口内に入り込む熱も、絡められる舌先も、少し息苦しいその感覚も

その全てが愛おしく、この場にさらなる興奮を与えるには十分な素材だった


｢ん…A、くすぐった…｣


脱がされた事により顕になった太ももの内側に舌が這う、くすぐったいような

少しじくじくとするような感覚が走り

顔を上げたAの愛おしげな顔を見れば、何をされたかくらいは分かる


『見えないとこだから……ね？』

｢そこじゃ、僕にも見えないよ…｣

『ふふ、ボクだけが見えてればいいの…これは』


細められた瞳に、ゾクリとした興奮が背を走る

きっとそれは、彼の独占欲の表れだ


『あー…だめだ…、なるべく…優しくする、出来なかったらごめん…明日殴って』


優しくしなくてもいいのに、そんな言葉は、直後に出なくなる

熱で浮く腰に混ざる吐息、もうアルコールだかなんだかわかんないような

体の中を走って引くことの無い熱が駆け巡る

ブランケットを手繰り寄せようとした手は僕よりも骨張り大きな手によって阻まれた

シーツに縫い付けられるようにして手を絡められ

ただ甘く、温く、愛しさを込めて何度も名前を呼ばれる

何が何だか分からなくなるような混乱と刺激の中、汗ばんだ背が跳ねる

フィクションなんかで見る愛事とはまるで違う

ただ1つ、明確に分かることがあるとすれば


彼が堪らなく愛しいということだけだ

やっちまったよやってしまったよ誰かボクを殴ってくれ→←卑劣なことはしたくないけどこればっかりは譲れないな？！

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