とある魔導師と名探偵のお話 (ページ6)

今日:4 hit、昨日:7 hit、合計:12,237 hit

story 04 ページ6

.

崩れた鉄骨がメガネの男の子に目掛けて落ちていたところに間一髪、間に合うことが出来た。
あと一歩、遅かったらと思うとAは内心ゾッとしていた。

『君たち、ケガはない？ここから一緒に脱出しようか。………うん、質問は外に出てからね？』

ケガもなく思いの外、元気な子供たち(…と言っても、コナンと哀は3人を注意していたが)に圧倒され思わず苦笑いを浮かべてしまった。
状況は正直良くない。
回りは既に火の海と化しており、悠長に考えている時間はなかった。

「お姉さん、これなぁに…？」

カチューシャの女の子…歩美が不思議そうにしていた。

『みんながケガしないように結界を張ったのよ。この中に居たらあまり熱くないからお外に出るまでは我慢してね？』

子供たちの回りに結界を張り、右手に持つ杖──ラスティネイルに魔力を込めた。
目の前に迫っていた火が波を割るように開いていった。

「すっげぇ！」

「炎が避けていきますよ！」

『それじゃあ、一気に行くよ？』

言葉を掛けた瞬間、結界ごと子供たちを浮かせ、このまま外まで一直線に飛んだ。

「……おいおい、何でもありかよ？！」

その頃、部隊長でもある八神はやてが到着しており、消火するために空から詠唱していた。

◇
評価、並びにお気に入り登録ありがとうございます。
拙い小説ではありますが、少しずつ書き進めて参りますのでよろしくお願いいたします。