とある魔導師と名探偵のお話 (ページ4)

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『お会計、こちらに置いておきます。お釣りは結構。ごちそうさまでした。』

───ラスティネイル、セットアップ

時間が惜しく、バリアジャケットを纏ったAは空を飛んでいた。

「ちょっと待っ……もういない？彼女は一体何者だ……？」

慌てて外へ出るも既に姿はなく、呆然と空を見ていた。

はやてから受けた連絡内容は人命救助の要請だった。
幸いにして、近くにいるAに白羽の矢が当たったのだ。

『間に合え…間に合え………ううん、間に合わせる…！』

漸く視界に捉えた建物は未だに燃え続けていた。
屋上に逃げた数名が見えたので地上へ連れてから残りを救助するため内部へ向かった。

「ケホッ…みんな、大丈夫か…？」

「コナンくん…私たち、助かるよね…？」

「ああ、大丈夫だ。元太、もうちょい姿勢を低くしろ。みんなもなるべく煙を吸い込むなよ？」

大丈夫だと励ましながらも、吹き抜けまでどうにか逃げたが火の回りが早く、炎に阻まれてしまい窮地に立たされていた。

「(くそっ…このままじゃマズイ…八方塞がりかよ…！)」

「……っ、江戸川くん！」

”危ない“と聞こえ、気付いたときには自分に向かって崩れた鉄骨が落ちてきた。
避けることもできず、誰もが下敷きになってしまうと目を閉じた。
衝撃が来るのを待っていたが一向にやってこない。
恐る恐る目を開けると、落ちてきていたはずの鉄骨が寸でのところで止まっていた。

『間に合った…！君たち、もう大丈夫よ。』

声の方へ向くとAがいた。