手紙の中で生きる貴方へ【Hokuto.M】

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「じゃあ俺そろそろ帰るわ、また今度来るよ。」

「俺も、試合の写真撮ってもらって見せに来るね」



北斗くんはもう少し残るって言ってその二人は帰っていった



『久々にこんな笑ったかも、楽しかった』

「良かった、あいつら変わんねえからな」

『本当、ちっちゃい時から何も変わってないね』



昔から樹は女の子に好きですって言われて追いかけられてたし
慎太郎も声が人一倍デカくてうるさいのは何も変わらない




『北斗くん、ありがとう』

「どういたしまして」




私の頭をポンポンと二回撫でたら嬉しそうに笑ってくれる北斗くん
その笑顔が私にもうつった





「明日、予備校ないから朝から来てもいい？」

『そっか、明日土曜日だもんね』

「うん」

『大丈夫だよ、でも勉強大丈夫？』

「うん、夏休み終わったら本格的に追い込まなきゃだからあんまり来れなくなるけど…」





受験ってどれだけ大変か私にはわからない
けど、一つだけわかるのは邪魔しちゃいけないってこと。




『全然大丈夫、受験終わったらたくさん来て』

「もちろん」




そう言ったらまた照れ臭そうに笑うから
私も笑顔になる、こうやってずっと笑いあえたら幸せなのにそう思ってたけど

私のそんな願いは届かないまま終わることをどこかで勘づいてた



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