episode 45 疑わしいのは ページ48
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「で、私達探偵団でここのおじさん達と、お堂の中を調べたわけだけど。まず結果として、麒麟の角はどこにも無かったよ」
私は次郎吉さん達にそう報告する。念の為私達の服のポケットや、コナン君のポケットなども調べたが麒麟の角はどこにも無い。格子の隙間は麒麟の角を出せないように調節してあるらしいので、そこから外に出た可能性も無い。
つまり、実質的な詰みだ。
「キッドはもう逃げちまったんだよ!!さっさと扉を開けて奴を追わせろ!」
「いや、しかし……」
いよいよ混乱してきた現場の一人一人を観察する。キッドなら現場から脱出できずに焦っているかもしれない。ここで私の知識が役立つ可能性もあると思った。
しかし、この状況ではキッドを逃がすかもしれない、宝石を守れなかったかもしれない、という緊張感からどいつもこいつも焦っているので、全く話にならない。
「……でも実質、キッドがこのお堂から出る機会なんて無かったわけだし……」
そもそもどうしてすぐに全員の顔を引っ張る作業をしないのか。……あれ?さっきそういう流れになってなかったっけ。
──さぁ中森警部!汝の出番じゃ!子供達を除いた、ここにいる全員の顔を片っ端から……
──その前に一つ、はっきりさせたい事がある
記憶の限り、その流れを止めたのは中森警部だ。それに彼は先程からやけにお堂の外に出たがる。いや、普段の現場でもキッドに強いこだわりを見せているらしいから、特別疑わしいわけでも無いのかもしれない。
自分がキッドなら、やはりまず場の主導権を握りやすい次郎吉さんか、中森警部に変装できれば一番だろう。その二択から考えると疑わしいのは中森警部の方だが、まだ確定に至るまでの要素は無い。
そもそも、キッドはどうやって柱を開けたのか。共犯者を四人もお堂に連れ込むのは流石にリスクが高すぎるし、鍵を使って柱を開けるのは時間や状況的に不可能に近い。
となると、やはりキッドは鍵を使わずに柱を開ける方法を掴んでいたという事だ。私は、柱の根元に刻まれた例の文章を見た。
──正しき理に拠らず麒麟を求めんと欲する者移ろ
「流れに身を任せるって、何なのかなぁ……流れっていったら、水に風に時間に……時間の流れに身を任せるっていったら何もしないって事だけど……」
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瀬天心葉(プロフ) - わっ、これ好きです!夢主ちゃんとても可愛いですね!これからも頑張ってください! (2020年2月18日 19時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
せろり。(プロフ) - 神作の予感しかしません。どうしたらいいでしょうか← (2020年1月12日 22時) (レス) id: b178d32fe6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小紅 | 作者ホームページ:Twitter @kobeni_yume
作成日時:2020年1月12日 14時