episode 34 忘れ物 ページ37
×××
｢ふぅ……｣
教室まで戻り、窓から正門を見下ろすと、歩美ちゃん達諸共、少年探偵団が報道陣に囲まれていた。咄嗟の判断で哀ちゃんを強引に引っ張ってきてしまったが、迷惑では無かっただろうか。
｢急にごめんね｣
｢……いえ、良いわよ｣
ちらりと哀ちゃんの顔を見ると、いつもの涼し気な顔に戻っている。
｢じゃあ、ぱぱっと荷物取るね｣
｢何を忘れたの？｣
自分の机の中に手を突っ込むと、案の定、カサっと紙の感触がある。それをつまんで引っ張り出した。
｢……あったあった！宿題のプリント｣
本当は適当に芝居を打つ予定だったのだが、本当に忘れ物をしていたとは思わなかった。こんなプリント一枚なら、三分以内には終わるので忘れたままでも問題は無かったのだが。
｢じゃあ、皆と合流しよっか。ありがとね、哀ちゃん｣
取材が済んで帰っていく報道陣を窓から眺めながら、哀ちゃんは｢えぇ｣と短く返した。
その後合流した探偵団の皆に話を聞くと、どうやら怪盗キッドが子供に変装できない事を利用して現場に子供を増やしたいという事らしく、探偵団も麒麟の角の警護現場に入れて貰えるらしい。
｢うーん……古寺周辺の地図と……｣
私は部屋のカレンダーの日曜の所に丸印をつけ、図書館で借りてきた資料を机に広げた。
×××
episode 35 予告当日→←episode 33 報道陣
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瀬天心葉(プロフ) - わっ、これ好きです！夢主ちゃんとても可愛いですね！これからも頑張ってください！ (2020年2月18日 19時) (
レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
せろり。(プロフ) - 神作の予感しかしません。どうしたらいいでしょうか← (2020年1月12日 22時) (レス) id: b178d32fe6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小紅 | 作者ホームページ：Twitter @kobeni_yume
作成日時：2020年1月12日 14時
