小さくなったご令嬢

episode 20　工藤様方 ページ23

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｢えぇっ！？宛名の阿笠博士の前に、工藤様方って書いたんですか！？｣


｢じゃあ、荷物は名探偵である工藤新一さんの所に届くの？｣


私がそう聞くと、少し焦ったようにあ、いや……と言葉を濁すコナン君。


｢新一兄ちゃんは今事件とかで忙しくて家を空けてて、火事で家が焼けちゃった大学院生の沖矢昴さんって人が住んでるんだ｣


｢あ、そうなんだ……｣


危うく新一君と知り合いなの？と聞きそうになってしまったが、この姿の私は新一君と面識なんか無いのですんでのところで踏み止まる。


｢それより、なんで工藤新一の家だと思ったんだ？工藤なんて名前珍しくもないし……｣


そこを突っ込まれると困る。まさか昔に赤城坂の会社で作った化粧品のCMに女優藤峰有希子さんが出演し、それをきっかけに母と仲良くなった有紀子さんを通して新一君とは時々一緒に家で遊んでましたー、なんて言えないだろう。


｢いや、コナン君みたいな賢い人が安心してメッセージを託せるのってそういう感じの人なんじゃないかなって思っただけ｣


｢へー｣


そうこう話していて気付いたが、先程から何となく感じている既視感は新一君とコナン君が似ている事から起こるものだった。聞くとコナン君は新一君の遠い親戚だそう。

どうりで頭がいい訳だ。……その話をしている間ずっと嘘をついている時の動作サインが出ていたのは気になったが。


｢……それで？あの人がその荷物を受け取るのは良いけど、どうやってこの危機的な状況を伝えたわけ？｣


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