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-Episode56- ページ8

Suguru Getou side

金属同士がぶつかる音が隣から聞こえた。

視線を向ければAちゃんの手には刀が。

相手の刃物を弾くと瞬く間に男の腕を斬り落とす。

男は一瞬何が起こったか分からなかったのか宙を舞う自身の腕を眺め見ていた。

斬り落とされた腕は私の近くに落ちると目の前にいる男の動きが止まる。

その隙に距離を取った。

『てめェ!』

腕を斬られた男が大量の脂汗をかきながら言う。

怒りに狂ったのかまた膝立ちになっているAちゃんに刃物を振り下ろした。

ゆらりとAちゃんの体が左右に揺れたと思えば

今度は刃物を持った手の手首を斬り落とす。

そして、大きな呻き声を上げ崩れ落ちる男の頭部に切っ先を向けた。

夏油「殺しちゃ駄目だ!」

声に動きが止まる。

『クソ女が!』

今の今まで動いていなかった目の前の男が動いた。

振り返ったAちゃんに恐怖する。

笑っていた。

ついさっき見た彼女の影の口みたいに。

黒い瞳は鋭く赤く光っている。

獣だ。

一歩、一歩、こちらへ歩を進めて来る。

私も男も恐怖に動けない。

動けば殺されるからだ。

『何なんだよ…何なんだよ!』

あっと思った時には、男が崩れた。

両足を膝から下斬られてしまったからだ。

Aちゃんが私の方を向く。

口だけがゆっくりと動く。

傑と。

すると体から何かが抜けるようにAちゃんの体が傾く。

すぐに抱きとめた。

気を失っているようだ。

五条「おーおー派手にやったな」

床に出来た血溜まりを軽くジャンプしながらやって来る悟。

五条「で、どう?ビンゴ?」

夏油「あァ、この子で間違いないよ」

五条「そ」

腕に抱いているAちゃんを悟は大事そうに抱き抱える。

悟の前では言えないが彼女の転生は寄生に近い。

果たして彼女は人なのだろうか。

夏油「私は馬鹿か…」

帳が上がるのですぐに補助監督と硝子に連絡をした。

Suguru Getou side end

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作者名:アルマジロ | 作成日時:2023年9月2日 9時

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