-Episode7- ページ8
瞬時に臨戦態勢に入る。
五条「キリがねェな」
夏油「もう立って平気なのか？」
五条「さっきよりだいぶ良くなった」
夏油傑が私の事を見る。
目を逸らす。
夏油「協力、して貰えません？」
五条「はァ！？何言ってんだよ。コイツ、四級だぞ！」
夏油「あの時先生は何か言うとして辞めていた。四級なのは何か事情があるという事ですよね？」
頷きたくなかったが頷いた。
五条「俺がやる」
夏油「まだ手、震えているじゃないか。私が気づかないとでも思ったかい」
五条「ッチ」
夏油「近衛さん、貴方は私達の見張りですが一応合同任務になっていますのでこのままですと報告書には貴方は何もしなかったと書かせて貰います」
「…ッふ」
夏油傑が言った言葉に思わず笑いが零れてしまった。
落ち葉が割れる音がする方向に右手を胸の高さまで上げると私達の周り全てが吹き飛んだ。
宙を舞う蜘蛛の群れ。
ライターを取り出して火を付け、息を吹きかけると火は炎へと変わり蜘蛛の群れを焼く。
コンビニでライターも買おう。
今のでオイル無くなった。
夏油「近衛さん！」
遠くから聞こえた夏油傑の声と共に私の体は硬い何かに当たって体が飛ばされる。
空中で受け身の体制を取ろうとするが難しい。
反転している視界に見える先は廃寺。
岩とかじゃないならいいかと衝撃に備えていると手を強く掴まれた。
すると飛んでいた私の体が止まる。
私の手を掴んでいたのは五条悟だ。
どうして私を助けてくれたのだろうか。
五条「これで貸し借りは無しだ」
「ありがとうございます」
手を離されると地面に足が付く。
私は何に飛ばされたのかと考えていると木々で羽を休めていた鳥達が一斉に飛び立った。
土煙が大きく上がる。
その中に薄っすらと見えた白い体と金色の目。
「土地神か」
夏油「無事ですか？」
駆け寄って来た夏油傑の頬から血が垂れていた。
「あの呪霊、取り込みます？」
夏油「え」
扇子で何も無い中を叩く様にすると重厚感ある扉が現れるとゆっくりと扉が開く。
空いている手を扉に向けると銃剣が手に収まると扉は消えた。
銃剣の重さを確認していると二人の視線を感じるので顔を上げる。
「聞きたいことは後で聞きますので今はあちらに集中して下さい」
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2023年8月8日 22時
