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-Episode6- ページ7

顔を出して様子を伺おうとすると一枚の葉が顔の前を落ちて行く。

夏油「上です!」

声と同時に見上げると赤色の目と目が合う。

大きな牙をカチカチと鳴らす。

瞬きをした瞬間に空間が捻じ曲がる。

すると蜘蛛は紫色の液体へと変わった。

五条「あんなんも片付けられないわけ?まじで雑魚じゃん」

暗闇から出て来るとそう言われる。

私の目の前に来るが間に夏油傑が入った。

夏油「悟、さっき私達が此処に来るまでに妙な呪霊を見たんだ」

五条「妙?んだよそれ」

夏油「あれ?手の甲、赤くないか?」

その言葉に夏油傑の背から顔を出した途端に五条悟の体が傾いた。

夏油「悟!」

五条「問題ねェ。ちょっと躓いただけだ」

制服の袖から一匹の雲が垂れ落ちた。

夏油「体の調子は」

五条「だから問題ねェって大袈裟なんだよ」

私達に背を向けて歩き出そうとすると再び体が傾き、茂みの中へと倒れた。

すぐに駆け寄って行く夏油傑の後を追う。

しゃがんでいる夏油傑の隣にしゃがみ手の甲に触れようとすると叩かれた。

五条「触るんじゃねェ」

呆れた。

自分達でどうにかしてくれ。

立ち上がってさっき見かけた呪霊の捜査に行こうとすると袂を掴まれた。

夏油「何か方法は」

「…押さえつけることは出来ますか」

夏油「今の状態なら出来ますけど」

「お願いします」

再び手に触れようと手を伸ばすと叩かれそうになるが横から伸びて来た夏油傑の手がしっかりと五条悟の手を掴んでくれた。

手の甲が赤黒くなっている手を掴み、刺された箇所に爪を立てると皮膚が切れ血が出始めるので顔を近づけ血を吸う。

五条「なっ」

口の中に広がる血の味。

ある程度吸ったところで吐き出しまた吸うを何度か繰り返す。

手の甲から口を離して、手をかざすと淡い紫色の光が傷口を治していく。

「念の為に帰ったら看て貰って下さい。今のは応急処置でしかないので」

口元にべったりと付いた血を手の甲で拭いながら言う。

夏油「ありがとうございます。ほら悟も」

五条「……どーも」

小さい声は大きく揺れた草の音にかき消された。

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作者名:アルマジロ | 作成日時:2023年8月8日 22時

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