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-Episode5- ページ6

握り潰した箱に白い煙交じりの息を吐くといとも簡単に灰へと変わる。

手の平に山になった灰は目の前に止まった車の風圧で飛んで行く。

目で追っていると後部座席のドアが二つ開いた。

夏油「どうですか?」

「…取り込める呪霊は沢山いると思います」

五条「だったらアンタが俺達に見本見せてくれよ。先輩、なんだからさ」

夏油「悟、いい加減に辞めないか。すみません」

「今回の任務は貴方方二人のですから私が手を出してしまっては依頼主も御不満になられるかと」

大きな舌打ちが耳元で聞こえると五条悟は帳の中へと入って行った。

呆れたように夏油傑が溜息をつく。

夏油「その帳の中へは入って頂けませんか?補助監督も近衛さんの事、監視していますし」

頷き、一緒に帳の中へと入った。

夏油「此処、酷いぐらいいますね」

「この山は登山客も多く、この先には大きな廃寺が一つ、呪いの根源は山ほどあります」

腰の辺りまで長く伸びた草の中を歩いていると前から沢山の呪霊達が向かって来る。

いや、先で派手な戦闘をしっている五条悟から逃げて来たと言ったほうがいいか。

隣にいた夏油傑が手を前に出すと先頭にいた呪霊が吸い込まれ黒い球体へと変化した。

別に珍しいとは思わない。

呪霊操術の使い手なんて室町時代にもいたから。

次々に球体へと変わる様子を見ていると木々が倒れる大きな音が左から聞こえた。

一瞬、白い鱗が暗闇で光る。

夏油「少し距離を取りましょう」

大量にいた呪霊達はいつの間にか綺麗に消えていた。

寺院のある方向に行くと大きな蜘蛛がひっくり返っている。

その上に立っている人物が私達を見下ろす。

五条「傑ー。これ取り込むだろ?」

夏油「あぁ、後でな。今は、あちらが先だ」

指差す方向に顔を向けると一回り大きい蜘蛛と細かな蜘蛛の群れがこちらに来ていた。

扇子を広げ、顔半分を隠すように持って来ると無数の針が縦横無尽に飛んで来る。

弾きながら避けて木の幹に隠れた。

夏油「無事ですか?」

一本隣の木の幹に隠れている夏油傑が言う。

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作者名:アルマジロ | 作成日時:2023年8月8日 22時

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