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-Episode43- ページ44

繋がれた手を強く握って引っ張った。

後ろは振り返らず。

五条「何処、行きたい?」

私の顔を覗くように横から悟が嬉しそうに言う。

「悟がいつも行く所に行ってみたい」

五条「ん」

その声と共に繋がれた手に力が入る。

怖くて慣れない人の波に紛れても隣に悟がいるから怖くない。

不思議。

「悟、まずは何処に行くの?」

五条「ゲーセン」

「げーせん?」

聞いたことはあるが行ったことは無い。

どんな場所なのだろうかと楽しみにしているとこっちと手を引かれた。

悟と年齢の変わらない人達で溢れている場所に辿り着く。

そこにいる人達は楽しそうに機械を動かしたりしている。

透明な箱に入っているぬいぐるみを眺めていると白い猫のぬいぐるみを見つけた。

瞳の色が隣で何かを取っている悟に似ている。

普段はあまり使わない財布から小銭を取り出して見様見真似でやってみたが上手く動かせない。

五条「獲れた!…ってそれ獲るの?」

「うん。でも、難しくてどうやったらいい?」

五条「俺が獲ろうか?」

首を振った。

「自分で獲りたい」

五条「なら首辺り狙ってみて」

言われた通りにボタンを押す。

狙い通り首の所に三本爪が下りる。

可哀想な感じで掴むとぬいぐるみが宙に浮く。

「わっ」

だけど、落ちてしまう。

五条「これで我慢しとけって」

「嫌」

また小銭を入れて同じようにやるがなかなか手強い。

残り一枚。

少し頭の方を掴んでしまった気がするが三本爪は落とさず取り出し口へ白猫を落とした。

「やった!」

隣にいる悟の顔を見ると手を挙げられたのでそこに強く手を合わせた。

すぐに白猫を出す。

「はい、あげる」

五条「欲しかったんじゃねェの?」

「悟に似てたから獲ってあげたかった」

そう言うと悟は驚いた顔をしたがすぐに笑った。

五条「俺もこれAに似てたから獲った」

差し出されたのは黒兎。

「なんだか私じゃなくて傑みたい」

五条「アイツはどっちかというと黒猫だろ」

「どっちかと言われたらそうかもね」

黒兎の頭を撫でる。

五条「やる」

「ありがとう」

お互いに獲ったぬいぐるみを交換する。

腕に抱いた黒兎を見ているとまた手を握られた。

五条「クレープ食べようぜ」

「うん」

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作者名:アルマジロ | 作成日時:2023年8月8日 22時

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