検索窓
今日:3 hit、昨日:21 hit、合計:44,733 hit

-Episode35- ページ36

治療が終わる頃には、迎えの補助監督が二名来た。

何故、二人も来たかというと私だけに追加任務。

用意されたいつもと違う制服に違和感を感じながら車に乗り込もうとする。

夏油「Aちゃん」

声に振り向くとまだ顔色が悪い傑が私に近づいて来た。

夏油「肋、治っていませんよね?」

「私は大丈夫ですよ。任務も低級呪霊みたいなので心配しないでゆっくり休んで下さい」

頭を下げて車に乗り込んだ。

夏油「あの!」

「はい?」

夏油「あ、やっぱり大丈夫です」

「分かりました。じゃあ、また」

軽く手を振って車に乗り込んでいると隣の車に三人が仲良さそうに話をして乗り込んでいた。

私はやっぱり輪の中に入るんじゃなくてそれを外から見ているほうが好きだ。

『行く前にコンビニでも寄りますか?』

「いえ、そのまま向かって下さい」

ルームミラー越しに補助監督と目が合うと逸らされた。

『これ資料です』

渡される用紙に書かれた文字を流し読みしていると車が高速に乗る。

普段とは違う速さ。

『近衛さん』

「はい」

『今度、休みの日があったら飯でも行きませんか?』

「休みの日は私とではなく友人とお食事のほうが楽しいかと思います」

『俺は近衛さんと飯に行きたいんです』

「私とですか」

『はい!駄目ですか?』

「休みは取れそうにないので任務後とかでも良ければ…」

『マジですか?やった!』

嬉しそうな声が車内に響く。

きっとこの人も私と食事に行って後悔する。

「……つまらないのに」

そう聞こえないように窓枠に肘をつきながら呟いた。

「先に高専に戻って貰ってもいいですか?」

『了解しました!』

一度、高専に戻り宿儺の指を忌庫に入れた。

そこから都内の公園に向かった。

窓の報告以上に湧いていた呪霊達を祓う。

遅い時間に高専に戻り、三人の住む寮の前を通ると扉が開いた。

制服を着ていない悟。

五条「飯、食ってく?」

夏油「悟、またコンビニかい…ってAちゃん今帰って来たんですか?」

「はい」

夏油「丁度、良かった寮母さんが晩御飯作りすぎちゃって私達じゃ食べきれないので一緒にどうですか?」

五条「コイツ、食べるって」

「え、私まだ何も…」

五条「何、買い食いでもしたの?」

「いえ」

五条「なら、来いよ」

悟が近づいて来たと思ったら手を握られた。

いつもと違って優しく。

-Episode36-→←-Episode34-



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (41 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
109人がお気に入り
設定タグ:呪術廻戦 , 五条悟
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:アルマジロ | 作成日時:2023年8月8日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。