−Fifty Seven− ページ9
「その後は、ベネリットグループが管理していた地球の研究施設で人体実験の対象者になった。実験内容は、機械と人間の融合」
グエル「そんなの許されるはずが…」
「ヴィナディース機関にいた1人が内密に行っていたらしいから公に出るはずもないよ」
私の他にいた6人の子供達。
今も名前を覚えている。
「プラント・クエタに向かっている途中で…」
グエル「ジェターク社の襲撃にあったって」
「そう。私は、死に物狂いで輸送船から出た。宙域を彷徨っていた時、拾ってくれた」
ヴィム・ジェタークCEOが乗ったディランザ・ソルに。
「CEOは私の存在を知っていたけど、隠してフィルガー家の養子にしてくれた」
瞬きをすると涙が零れ落ちた。
「これが私の過去」
グエル「話してくれてありがとう」
手を引かれ、胸元に倒れ込むと抱きしめられた。
涙を流していると幼い日の懐かしい思い出が蘇る。
それは、私が初めてクッキーを焼いた日だった。
上手に出来なくて泣いていた私の目の前で黒くて形の悪いクッキーを食べて美味しいとグエルは言ってくれた。
グエル「A、これからも俺に美味しいクッキーを作ってくれ」
その時、笑ってくれたグエルの顔は鮮明に思い出せる。
私がこれからも生きていきたいと思えた瞬間だったから。
小さな窓から段々と地球が遠くなっていく様子を眺め見ていると肩に重みを感じた。
目の下の隈、凄かったから寝れてなかったのだろう。
リュックの中に入っている薄手の毛布を掛けてあげる。
新しい総裁を決めるだのと向こうはなってるんだろうな。
ラウダは…そしてジェターク社のあのガンダムは。
考えている内に私の瞼も閉じた。
グエル「A…A、着いたぞ」
名前を呼ばれる声に瞼を上げる。
「もう着いたの」
グエル「あぁ、行くぞ」
フードを深く被りながらゲートを抜ける。
グエル「随分と久しぶりな気がするな」
港からモノレールに乗り、ジェターク社に向かう。
モノレールの電光掲示板には、現在フロント内は緊急事態が宣言されていると表示されていた。
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アルマジロ(プロフ) - 雛さん» コメントありがとうございます。楽しく読めれる作品を作れて嬉しいです。また、次回作でお会い出来ることを願っています。 (7月21日 11時) (
レス) id: a2e34baed4 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - お疲れ様でした。いつも楽しく読ませて頂いておりました。次回作もあれば楽しみにしております。ありがとうございました！ (7月18日 13時) (レス) id: 41047c8144 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - リルさん» コメントありがとうございます！頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (5月29日 19時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
リル - いつも見ています！最高です！これからもお願いします！ (5月29日 18時) (レス) @page5 id: 92d48ed5dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2023年5月27日 19時
