−Fifty Five− ページ7
力強く抱きしめられる感覚に眠りから覚めた。
そして、小さく聞こえた言葉。
グエル「俺は…頼りないのだろうか」
あぁ、きっと元ドミニコス隊ドリック・クルーヘルが私の過去を言ったのだ。
首元に顔を埋められたのがあまりにもくすぐったく声が漏れてしまう。
「ん」
グエル「悪い、起こした」
「おはよう」
グエル「おはよう」
昨夜の口付けの事は何も無かったのように挨拶かわした。
グエルの腕から抜け出し、立ち上がる。
高く両手を雲が多い空に向けて上げながら日の当たる所に行く。
上手く言葉を紡げないかもしれない。
それでも私の口から言いたい。
グエルに知っていて欲しい。
私を。
「帰ろう」
振り返って笑った。
ちゃんと笑えているだろうかと少し不安になるがグエルの表情を見ていたら笑えているみたいだ。
グエル「此処から軌道エレベーターまでの行き方は聞いた」
新しい着替えを手渡される。
グエル「着替えたら出発しよう」
「うん、着替えて来る」
着替えを受け取り、茂みの中に入る。
着ているタンクトップの上から所々に穴の開いた黒色のTシャツと緩いパンツに着替え、裾をブーツの中に入れる。
グエル「リュックは無事だったが中は確認していない」
「ありがとう」
リュックの中身を開ける。
その中に入っていたヘアカフスとヘアピンを取り出す。
両方共無事だ。
「良かった」
髪を1つに纏め、ヘアカフスを付け左耳の上辺りにヘアピンを付けようとすると横から伸びて来た手に取られてしまう。
何するのと言おうとしたが言えなかった。
グエルが耳にヘアピンを付けてくれていたから。
あまりの近さに息が止まる。
「ありがとう」
グエル「行き方なんだが…」
リュックの奥に仕舞われていたレーションを出す。
包装を剥いて口にくわえる。
グエル「歩きだと1日は掛かる」
「MSがあれば2時間程度で着く」
グエルが静かに頷く。
目を瞑る。
ハリィラネル。
木々が倒れる音と鳥達が飛び立つ音が近くで聞こえる。
グエル「ガンダムに乗って平気なのか」
「グループのセキュリティーフォースにもアーシアンのMS部隊のレーダーにも映らない。危険なく軌道エレベーターに行ける」
音のした場所に行くとハッチが開き、ワイヤーが垂れていた。
「ただいま」
金色のカメラアイが1つ光り輝いた。
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アルマジロ(プロフ) - 雛さん» コメントありがとうございます。楽しく読めれる作品を作れて嬉しいです。また、次回作でお会い出来ることを願っています。 (7月21日 11時) (
レス) id: a2e34baed4 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - お疲れ様でした。いつも楽しく読ませて頂いておりました。次回作もあれば楽しみにしております。ありがとうございました！ (7月18日 13時) (レス) id: 41047c8144 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - リルさん» コメントありがとうございます！頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (5月29日 19時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
リル - いつも見ています！最高です！これからもお願いします！ (5月29日 18時) (レス) @page5 id: 92d48ed5dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2023年5月27日 19時
