−The Final Episode− ページ49
「いつ見ても綺麗」
夕日に照らされて黄金色に輝く麦畑を車の窓から眺め見ているとスレッタ達が暮らす一軒の家が見えて来る。
後少しというところでグエルが車を止めた。
グエル「少し歩かないか？」
「歩かないかじゃなくて歩きたいでしょ？」
グエル「あーもう、そうだよ！」
「ふふふ」
車から降りて、空に向かって両手を上げて屈伸をする。
爽やかな風が麦畑を揺らし、鳴らす。
傾斜になっている土手に近づく。
一歩先に降りたグエルが私に手を差し出すので握り、土手を降りて麦畑に足を踏み入れる。
空いた手で麦を撫でていると体が宙に浮く。
「わっ！」
グエルは私と抱き上げてその場で回った。
グエル「A」
「ん？」
グエル「綺麗だ」
「…ありがとう」
グエル「照れるなよ。言ったこっちまで恥ずかしくなる」
「嬉しい」
体を近づけて耳元でそう囁くとグエルが驚いて体勢を崩す。
そして麦畑に倒れ込んだ。
「少しは慣れてよ、夫婦になったんだから」
私の下敷きになっているグエルに言う。
グエル「分かってはいる」
「本当にー？」
頬を突くとその手を掴まれ、引かれる。
額に優しく落とされるキス。
グエル「顔、真っ赤だぞ」
「ふ、不意にそういうことするから！」
グエル「行こう、二人が待ってる」
「そうね。ミオリネが怒っちゃう」
先に起き上がり、グエルに手を差し出すとしっかり握ってくれる。
「グエル、愛してる」
グエル「なっ」
「今、言いたかったの」
幸せな時間だから。
グエル「全く」
今度は横抱きにされるので首の後ろに腕を回す。
ミオ「アンタ達、そこで何してるのよ」
スレ「A、グエルさん！」
土手の上から二人が私の事を見下ろしていた。
「グエルが麦畑で遊びたいって言うから」
グエル「言っていない！」
スレ「今日は、ミオリネさんが豪華なディナーを用意してくれたんです！」
「だって、良かったね！」
そう言いながらグエルの顔を見るとキスされた。
グエル「愛してる」
しっかりと聞こえた愛の言葉は、勿論2人にも聞こえているわけで黄色い声が土手の上から聞こえた。
貴方だけが私の一筋の光り。
−end−
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アルマジロ(プロフ) - 雛さん» コメントありがとうございます。楽しく読めれる作品を作れて嬉しいです。また、次回作でお会い出来ることを願っています。 (7月21日 11時) (
レス) id: a2e34baed4 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - お疲れ様でした。いつも楽しく読ませて頂いておりました。次回作もあれば楽しみにしております。ありがとうございました！ (7月18日 13時) (レス) id: 41047c8144 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - リルさん» コメントありがとうございます！頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (5月29日 19時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
リル - いつも見ています！最高です！これからもお願いします！ (5月29日 18時) (レス) @page5 id: 92d48ed5dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2023年5月27日 19時
