−Seventy Nine− ページ31
私が宇宙に戻った頃には、全てが終わっていた。
荒れ果てた学園を見下ろしながらベギルベウで降下する。
ベギルベウを膝立ちにさせ、コックピットを開けた。
被っていたヘルメットを雑にシートに投げ捨てると鼻に香る焼けた匂いに顔が歪む。
ワイヤーで下がっているとドミニコス隊の隊員が集まって来る。
「状況は」
『学園内に拘束されていたノレア・デュノクが脱走、コンテナに収容されていたガンダムを使用』
『被害は見ての通りです』
『現在、瓦礫の除去などを早急で取り掛かっています』
ケナ「隊長、申し訳ありません」
「かまわん。ノレア・デュノクが搭乗していたガンダムは」
ケナ「撃墜しました。データ収集は難しいかと…」
「分かった。残っている箇所でもいいデータの解析を頼む」
『承知しました』
「学生の保護を優先に復旧作業に取り掛かってくれ」
全員が頷くと去って行く。
ノーマルスーツを上半身だけ脱ぎ、辺りを見渡しながら足を進める。
ニカ「A？」
名前を呼ばれ振り返ると地球寮の皆が立っていた。
オジェ「生きてたんだな」
ヌーノ「今まで何処にいたんだよ。学園に戻って来てもすぐいなくなるし」
「色々と事情がありまして…」
『隊長、議会連合から今回の状況説明をしろと』
「事が片付くまで私は行けないと伝えてくれ」
『早急にとのことですが』
隊員の胸倉を掴んだ。
「目の前に助けれる命があるのに見捨てて呑気に今後の政治の話をしろってか！」
私の怒鳴り声が辺りに響き渡る。
「私の話が聞きたいのであれば直接此処に来いと伝えておけ」
掴んでいた胸倉を離すと隊員はすぐに走って行った。
オジェ「今のってドミニコス隊の……」
「私は現、ドミニコス隊隊長です」
ヌーノ「は？」
「それよりスレッタは何処にいますか？」
ニカ「私達も探してるの」
アリヤ「Aの事は後で聞こう。今はスレッタを」
危険な場所を避けながらスレッタを探す。
微かに重たい瓦礫が動く音が聞こえた。
「…皆こっち！」
誘導するように走って行くとスレッタが瓦礫を退かしていた。
手は傷だらけだ。
「すぐに動かせるモビルクラフトと担架を持って来て下さい！」
スレッタの横に立ち、持ち上げようとしている瓦礫を一緒に持つ。
胸の傷が酷く痛む。
着ているタンクトップがゆっくりと赤く染まっていくが今はそれどころじゃない。
助けなきゃ。
1人でも多く。
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アルマジロ(プロフ) - 雛さん» コメントありがとうございます。楽しく読めれる作品を作れて嬉しいです。また、次回作でお会い出来ることを願っています。 (7月21日 11時) (
レス) id: a2e34baed4 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - お疲れ様でした。いつも楽しく読ませて頂いておりました。次回作もあれば楽しみにしております。ありがとうございました！ (7月18日 13時) (レス) id: 41047c8144 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - リルさん» コメントありがとうございます！頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (5月29日 19時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
リル - いつも見ています！最高です！これからもお願いします！ (5月29日 18時) (レス) @page5 id: 92d48ed5dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2023年5月27日 19時
