−Seventy Seven− ページ29
編み込みのブーツを縛っているとグエルが来る。
グエル「行ける…か？」
何故か私の姿を見ると目を逸らされた。
「似合ってない？」
グエル「違う。短くないかと思っただけだ」
「地球じゃ普通よ」
耳を真っ赤にしたグエルの手を引きながら路地へと向かった。
先程の子はすぐに見つかった。
木箱の上で退屈そうにしている。
私達の足音に気づいたのかこちらを向く。
グエルが帽子を差し出す。
セド「聞いたよ。シーシアのことお墓作ってくれたって」
グエル「俺には、あれくらいのことしか…」
「ねぇ、1つ聞いてもいいかしら」
セド「ん？」
「フォルドの仲間も近くにいるの？」
セド「ううん、お姉さん偉いさんなんだろ？」
「そこそこによ」
セド「オルコットがスペーシアンの中で一番の権力を持ってるって言ってた」
「確かに権力はあるかもしれないけど今はベネリットが一番かな？でもどうしてそんな事を聞くの？」
セド「ベネリットって俺みたいなアーシアン拾ってくれる学校あるんだろ？」
グエル「学校？」
セド「俺も入れてくんない？」
グエルとセドが私の顔を見る。
「…アカデミーのことかしら」
グエル「グラスレ―の育成プログラムのことか？」
「あそこは実力主義だから戦争で身寄りを失くした孤児も引き取って再教育してるの。シャディクと取り巻きの5人はアカデミーの出身よ」
セド「なぁー。いいだろ」
グエル「俺はグラスレ―の人間じゃない。アカデミーのOBを頼れ」
セド「なんだよ。俺もプリンスみたいになりたいのにさ」
グエル「プリンス？」
「へぇープリンスの事を知っているの」
セド「あぁ、皆知ってる」
ホルスターから拳銃を抜きセドに銃口を向けた。
セド「なっ…何するんだ！」
グエル「A！？」
「プリンスはシャディク・ゼネリの呼び名」
グエル「え」
「養子になる前の名前はイエル・オグル。彼は傑物だったから名にちなんでアカデミー時代はプリンスと呼ばれていたの」
深呼吸をする。
「私、そこそこに偉い人だから貴方達フォルドの夜明け以外のアーシアンの人達に聞いたんだけどプリンスって人は知らなかったわ」
グエル「は？」
「私よ、至急車を用意して。ケナンジ」
ケナ「聞いてました。若社長と合流後、シャディク・ゼネリを執り押さえます」
「頼んだ。グエル、まずは学園に戻ってサリウス・ゼネリに会って彼が証拠になるから」
グエル「一緒に来ないのか」
「私はミオリネを悪者にしようとしている人間を殺しに行く」
踵を返し、路地の反対側に向かって走った。
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アルマジロ(プロフ) - 雛さん» コメントありがとうございます。楽しく読めれる作品を作れて嬉しいです。また、次回作でお会い出来ることを願っています。 (7月21日 11時) (
レス) id: a2e34baed4 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - お疲れ様でした。いつも楽しく読ませて頂いておりました。次回作もあれば楽しみにしております。ありがとうございました！ (7月18日 13時) (レス) id: 41047c8144 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - リルさん» コメントありがとうございます！頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (5月29日 19時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
リル - いつも見ています！最高です！これからもお願いします！ (5月29日 18時) (レス) @page5 id: 92d48ed5dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2023年5月27日 19時
