−Sixty Five− ページ17
シーツの擦れる音が聞こえたと思えば抱き寄せられる感覚が肌に感じる。
頭上から聞こえてくる吐息。
重たい瞼を少し開けると鍛えられた胸元が目の前にある。
胸元や肩口に咲いているお花たち。
付けすぎちゃったかな。
指先で赤色の花の1つをなぞり、ゆっくりと見上げれば穏やかに眠っているグエルの顔。
目線を合わせるように身動く。
いつもは上がっているマゼンタ色の前髪は顔にかかって下りている。
邪魔そうな前髪を退かすと光りのないコバルト・ブルーの瞳が顔を出す。
何度か瞬きをすると光りが宿る。
おはようと言おうと思って開いた口にグエルの唇が重なった。
グエル「おはよう」
「っ…おは、よ……う」
グエル「なぁ」
平常心、平常心、平常心と3回唱えてから返事する。
「ん？」
グエル「…ぶはっ！」
急にグエルが吹き出して笑う。
グエル「緊張してるのか？」
「ば、馬鹿！違うわ！」
グエル「笑顔引きつってたぞ」
「だって…」
グエル「だって？」
「……うぅ」
グエル「どうした？」
「何でもない！」
グエル「朝から可愛いとまたシたくなる」
耳元で聞こえた低い声に昨夜の出来事が鮮明に蘇ってきてしまう。
顔から火が出そうだ。
「シャワー浴びて来る！」
ベットから飛び出して床に重なり、散らばっている私達の制服を踏まないようにシャワー室へと向かう。
熱いシャワーを浴びた。
雑にタオルで髪を拭きながら洗面所に取り付けられてる鏡を見ると目を疑う光景が見える。
首元、胸元に付けられている無数の愛の印。
太腿の内側に付いているのは知っていたがまさかここまでとは。
グエル「開けるぞ」
突然、聞こえた声に飛び上がってしまう。
「う、うん。いいよ」
すぐにバスタオルで体を巻き、扉から顔を出す。
グエル「着替え」
「ありがとう」
普段グエルが着ているのだろう大きなＴシャツを受け取り、腕を通す。
膝上まである。
手櫛で髪を梳かしながら部屋に戻るとグエルは、まだベットにいた。
薄っすらと霧がかっている外を見ている。
「グエル」
名前を呼ぶと振り返ってくれる。
あぁ、幸せ。
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アルマジロ(プロフ) - 雛さん» コメントありがとうございます。楽しく読めれる作品を作れて嬉しいです。また、次回作でお会い出来ることを願っています。 (7月21日 11時) (
レス) id: a2e34baed4 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - お疲れ様でした。いつも楽しく読ませて頂いておりました。次回作もあれば楽しみにしております。ありがとうございました！ (7月18日 13時) (レス) id: 41047c8144 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - リルさん» コメントありがとうございます！頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (5月29日 19時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
リル - いつも見ています！最高です！これからもお願いします！ (5月29日 18時) (レス) @page5 id: 92d48ed5dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2023年5月27日 19時
