−Sixty Three− ページ15
ミオリネに連れて来られたのは理事長室だ。
グエル「もう一度聞く。どういうことだ、説明しろ。ミオリネ」
育てている苗を見つめているミオリネにグエルが問う。
グエル「俺はもう決闘しない」
ミオ「提案があるの」
グエル「ん？」
ミオ「私はベネリットグループの総裁に立候補する。あんたとジェターク社は後ろ盾になってほしい」
グエル「ちょっと待て話が読めん」
ミオ「会社、建て直したいんでしょ？」
グエル「あ…」
ミオ「私があんたの婚約者になる。そうすればグループとしてジェターク社を全面的にバックアップするわ」
ミオリネの発言にグエルが私の方を向く。
グエル「俺に決闘で勝てってことか？」
ミオ「あんたと同じよ。私も失くしたくないの…大切なもの」
しゃがんでいたミオリネが立ち上がる。
ミオ「お願い。グエル・ジェターク。スレッタから花嫁を取り戻して」
グエル「おい、待て！婚約者って…」
ミオ「Aは、ラウダ・ニールと婚約していると聞いているけど」
「……えぇ」
グエル「そうなの…か」
「そうなの。ミオリネ、私の会社は貴方達2人を全面にバックアップするわ」
ミオ「会社って…倒産したんじゃ」
「おかしいな。まだ情報が出てないのかな？私、再起業したの」
ミオ「再起業！？」
「セレノフィル」
単語を口にするとミオリネの目が大きく見開かれる。
グエル「おい、A」
「グエル先輩。今、ジェターク社を建て直す為にはこの方法しかないことを分かって」
何度も突き付けられてきた現実に心が痛い。
「貴方を好きでいられて良かった」
想っていてもずっと言えなかった言葉をやっと言えた。
ミオ「A」
ミオリネに名前を呼ばれたことで自分が泣いていることに気づく。
「っ、ちが…こん……な…の」
グエル「ミオリネ、決闘は受けるが婚約者の件は一時的にだ。いいな」
「……私と貴方とじゃ立場上、結婚は出来ないわよ」
グエル「黙ってろ」
強く腕を引っ張られ理事長室を後にした。
「グエル！何処に行くの！」
グエル「だから黙ってろって」
連れて行かれたのは駅だった。
グエル「俺は、決闘委員会の所に行く。先に部屋で待ってろ」
「待ってろって…」
グエル「いいな」
羽織っていた制服の上着を頭の上から掛けられた。
グエル「赤ハロ、部屋に着いたら連絡を入れてくれ」
『承知しました』
「どうして」
グエル「ぶつかってでもいい…話、しよう」
その言葉に俯いていた顔を上げるとグエルの姿はもうなかった。
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アルマジロ(プロフ) - 雛さん» コメントありがとうございます。楽しく読めれる作品を作れて嬉しいです。また、次回作でお会い出来ることを願っています。 (7月21日 11時) (
レス) id: a2e34baed4 (このIDを非表示/違反報告)
雛(プロフ) - お疲れ様でした。いつも楽しく読ませて頂いておりました。次回作もあれば楽しみにしております。ありがとうございました！ (7月18日 13時) (レス) id: 41047c8144 (このIDを非表示/違反報告)
アルマジロ(プロフ) - リルさん» コメントありがとうございます！頑張りますのでこれからもよろしくお願いします！ (5月29日 19時) (レス) id: b1fa09fe0f (このIDを非表示/違反報告)
リル - いつも見ています！最高です！これからもお願いします！ (5月29日 18時) (レス) @page5 id: 92d48ed5dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アルマジロ
| 作成日時：2023年5月27日 19時
